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2005 Fiscal Year Annual Research Report

遮熱被膜の高温剥離強度に及ぼす酸化と熱サイクルの影響に関する研究

Research Project

Project/Area Number 17560082
Research InstitutionTokyo University of Science

Principal Investigator

金子 堅司  東京理科大学, 工学部, 教授 (40016803)

Keywords遮熱被膜 / 剥離強度 / 高温疲労 / S-N曲線 / 応力特異場 / 剥離進展速度
Research Abstract

本研究では、まず、2つの円筒形の基材(SCM-435 鋼)を突合わせ、その中央部外周を溶射被膜(CoNiCrAlY-VPS[100μm],8YZ-APS[200μm])で覆った試験片に、引張りとねじりの複合力を負荷し、被膜の破断と剥離強度評価試験を行った。つぎに、得られた破断荷重よりも小さい負荷を繰り返し与えることによって被膜の剥離が進行する様子および破断にいたる繰り返し数を調べた。最大負荷状態での被膜部および母材との付着界面での応力状態を有限要素プログラムMARCによって解析し、被膜の剥離進展基準について検討を行った結果、以下の知見を得た。
垂直応力σとせん断応力τのなす応力平面内に得られた被膜破断曲面は以前に行ったWC-12Co被膜と同様に被膜に生じる最大主応力曲面に近いが、ねじりせん断応力の割合が増加するほど高くなり引張り負荷の場合の2倍程度になる。被膜疲労強度に関するS-N曲線はガスタービンの運転条件を勘案して繰り返し数10000回まで求めた。繰り返し数10000回まで最大繰り返し応力σ-logN関係は直線である。また、温度の上昇に伴い応力は急激に減少する。なお、本研究では被覆処理によって生じた残留応力の影響はその大きさについてのデータがなかったため無視した。
繰り返し負荷による被膜の剥離速度は初め大きく、次第に小さくなって一定値となるが、破断間近の段階で再び大きくなる。MARCによって計算された被膜界面のせん断応力分布は初め高く、剥離の進展に伴い次第に小さくなった。せん断応力分布をKR^<-λ>で近似したとき、Kの値は次第に低下し、剥離進展速度と対応関係があることを明らかとした。
また、λは実験温度によってわずかに変化するが、Kとの対応関係があり、Kが求まれば剥離進展速度を予測することが可能であることを示した。

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Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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