2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17560093
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
田村 武夫 新潟大学, 自然科学系, 助教授 (90115048)
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Keywords | 超硬合金 / ワイヤ放電加工 / 表面欠陥 / ノズル / 流動砥粒研磨 / 酸化処理 / ダイアフラム |
Research Abstract |
ワイヤ放電加工された超硬合金製ノズル穴内面の表面欠陥を完全に除去するために、「酸化現象を用いた超硬合金放電加工面の表面改質技術と流動砥粒による内面研磨とを結びつけた複合研磨装置の開発」をめざして、以下の項目について研究を実施した。 (1)《ダイアフラム式複合研磨装置による研磨》 従前に開発した双方向流動砥粒研磨装置では、#280までの砥粒の使用が限界であったのに対し、ダイアフラム式研磨装置では、ダイアフラムポンプを用いることによって、より粒径の小さい砥粒を用いての研磨が可能になった。また、一方向に流動砥粒を流すため、両端面に発生するダレを片面のみに抑えることができた。 (2)《ダイアフラム式研磨によるノズル穴内面の準鏡面化》 粗さを低下させていた要因である放電クレータの痕跡を除去するためには、粗研磨の時間を長くすることが有効であることがわかった。そこで、粗研磨時間を変化させた結果、40分間で放電クレータの痕跡がほぼ完全に除去され、最大高さはRy=1.2μmまで改善させることができた。その後、微細穴内面を準鏡面状態に仕上げるため、粒径の大きい砥粒(GC#280)による粗研磨と粒径の小さい砥粒(GC#800)による仕上げ研磨の2段階での研磨を試みた。しかしながら、表面粗さは、Ry=2.0μmとなり、準鏡面状態を得ることはできなかった。これは適正な粗研磨を行ったとしても、必ずしも放電クレータの痕跡がほぼ完全に除去されていないことを意味している。 (3)《異種ノズル形状に適合した研磨アタッチメントの開発》 異種ノズル形状にも適合する研磨アタッチメントを開発するために、アタッチメントの部分に、手動による締め緩めのみならず、自動での締め緩めや部品のオートローディング械構を開発した。これにより、射出成形用ノズルや燃料噴射ノズルなどの幅広い適用が可能となった。
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Research Products
(1 results)