2005 Fiscal Year Annual Research Report
ダイヤモンドマイクロアレイ工具の創成と極微細加工に関する研究
Project/Area Number |
17560094
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
高野 登 富山大学, 工学部, 助手 (60251881)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森田 昇 富山大学, 工学部, 教授 (30239660)
山田 茂 富山大学, 工学部, 助教授 (00174714)
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Keywords | 極微細加工 / シリコンモールド / ダイヤモンドアレイ工具 |
Research Abstract |
本研究では、シリコンモールド金型とダイヤモンドCVD技術を駆使し、切れ刃先端形状と切れ刃分布を精密に規定できる微細加工工具(ダイヤモンドアレイ工具)の創成方法を確立するとともに、これをマイクロ・ナノスケールの極微細加工への適用の可能性について検討することを目的として、本年度は以下の研究を行った。 1、シリコンの異方性エッチングと多結晶ダイヤモンドのCVD成膜技術を併用し、ダイヤモンドアレイ工具を作製し、以下の結果を得た。 (1)ダイヤモンドアレイ工具は、シリコンモールドの形状を正確に転写し、切れ刃は数100〜数10nmの先端半径を有する。また、一括で大量の切れ刃を任意のパターンに配列させることが可能であった。 (2)RIEによりシリコンモールドを作製することにより、高さ10μmでマスクパターンの形状に依存した柱状のダイヤモンドアレイ工具を作製できた。 2、ダイヤモンドアレイ工具を応用化しマイクロミリング工具の開発を行った。試作工具の加工実験により、以下の結果を得た。 (1)シリコン、金属ガラス、アクリルに対し数百μmオーダの加工領域で切削・研削加工することが可能で、四角錐切れ刃の形状を転写した加工痕両端には、四角錐切れ刃の形状を転写した約45°の傾斜面が形成された。 (2)加工後の切れ刃に欠けや摩耗はなかった。 3、アレイ工具とスピンドルを高精度・高強度で接合するため、工具取付け装置の設計・試作を行った。試作した装置を用いてマイクロミリング工具を作製し、その工具で金属ガラスの細溝加工や階段形状加工を行ったところ、以下の結果を得た。 (1)切れ刃の取付け位置をミクロンオーダ精度で規定可能となり、工具回転偏心量も、15μm以下となった。 (2)シャンク端面に対し、平行度1μm以下で接合可能となり、接合強度が向上した。 (3)加工領域を10μmオーダで規定可能となり、15μmの細溝を形成することができた。 (4)ミクロンオーダで階段形状を加工することができた。
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