2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17560096
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Research Institution | Kogakuin University |
Principal Investigator |
塩見 誠規 工学院大学, グローバルエンジニアリング学部, 助教授 (90263227)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小坂田 宏造 大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 名誉教授 (50031109)
松本 良 大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 助手 (50362645)
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Keywords | 発泡金属 / アルミニウム / 衝撃吸収性能 / 軽量化 / 高機能化 / 押出し / 粉末成型 |
Research Abstract |
近年,環境負荷低減のため自動車産業では車両の軽量化が図られている.しかしながら,自動車の場合,事故時の衝突安全性を維持あるいは向上させながら軽量化を行う必要があるため,衝撃吸収性に優れた軽量構造部材の製造が必要不可欠である.最近工業的に利用されつつある発泡アルミニウム材料は,軽量で遮音性,断熱性,電磁波吸収性,衝撃吸収性が高いスポンジ金属で,リサイクル性も良い材料である.現在製造されている発泡アルミニウム材料の形状は板や円柱などの単純な形状で,用途に合わせて切削により成形されている. そこで本研究では,発泡アルミニウムの自動車部品への適用を目指して,発泡剤を混合したアルミニウム粉末材を用いて,圧粉,押出し,発泡,型充填を同一装置で連続して行い発泡アルミニウム部品を作製する一連成形技術の開発を行う. 本年度は,前年度に作製した実験装置を用いて粉末からの一連成形実験を行った.材料粉末にはアルミニウム合金A6061粉末に発泡剤としてTiH_2粉末を混合して用いた.本実験装置に混合粉末を入れ,ダイス加熱温度,押出し速度,金型温度など加工条件が発泡アルミニウムの密度に対する影響について調べ,低密度で成形するために適した加工条件について調べた.その結果,ダイス加熱温度740℃,押出し速度1.5mm/sの加工条件が本装置において最も低密度な発泡アルミニウムの作製に適することがわかった. そしてパイプを金型として粉末からの一連成形によりパイプ内に発泡アルミニウムを充填し,充満度の向上および密度分布の均一化を試みた.その結果,成形時の金型温度はアルミニウム合金の固相線温度と液相線温度の間に保ち,成形後速やかに冷却することで作製した発泡アルミニウムの相対密度を0.2〜0.3にすることが可能であることを見いだした.本研究により直径25mm,長さ100mmの円柱状発泡アルミニウムの作製が可能となった.
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Research Products
(3 results)