2005 Fiscal Year Annual Research Report
ヒューマンフレンドリーな人工関節用ライナーの創製に関する研究
Project/Area Number |
17560106
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Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
新谷 一博 金沢工業大学, 工学部, 教授 (80139758)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
兼氏 歩 金沢医科大学, 医学部, 講師 (00303305)
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Keywords | 人工関節 / ライナー / ステム / カスタムメイド / 衝撃緩和 / コーティング |
Research Abstract |
従来の大腿部の人工関節システムは、ステム、骨頭、ライナー、シェル部品からなっている。本研究で対象としている部分は、ステム、ポリエチレンライナー、骨頭部分であり、従来よりステムの成形技術において養った患者幹部のCT画像からの座標取り込みにより、患部に合った形状の設計を試みた。しかし,従来手法で行った水平方向から得たデータのみによる画像では、詳細なカスタムメイド化には精度上問題が生じた。このため、医療用ソフトを購入し、スパイラル形状で取り込んだ3次元CT画像データを医療用解析データとして吐き出すことにより患部の詳細座標が得られるように試みた。この結果、患部にライナーや大腿骨の挿入部を詳細座標として鮮鋭化することが可能となり、医療的見解を考慮した患部にフィットするライナーの設計を可能とした。また,この詳細形状に対応すべくβ型合金ステムの環境対応型加工方式を構築した。 さらに、加工現象の把握と溶着現象の把握を行い、適正加工条件の選定も可能とした。ライナー部の摩耗粉生成防止の観点からDLCより被膜効果の高いHND膜のU.H.M.P.E.上部への被膜に成功し、ボールオンディスク型摩擦摩耗試験を行うことにより、数分間以上被膜が摩擦面上に存在し得ることを確認した。ただし、現在高付加荷重への対応が未定なためこの条件化に対しても対応できるよう改良を重ねている。また,ライナーの内部発泡化による衝撃緩和については40%発泡で約30%の衝撃が緩和されることを明らかとした。
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Research Products
(3 results)