2006 Fiscal Year Annual Research Report
計算力学的手法による高温環境下における管フランジのシール性能評価に関する研究
Project/Area Number |
17560120
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
福岡 俊道 神戸大学, 海事科学部, 教授 (00116279)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高木 知弘 神戸大学, 海事科学部, 助手 (50294260)
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Keywords | 管フランジ / ボルト / 有限要素法 / ガスケット / 熱負荷 / 非線形 |
Research Abstract |
(1)ボルト締結部周辺の熱流れと軸力変化のメカニズムの解明 1)各部を通過する熱量の比率の評価 簡単なブロック形状の被締結体がある面から熱を受けて反対側の面から放熱される場合について解析を実施した.熱伝導率の影響が大きいことを考慮して,炭素鋼,アルミニウム合金,ステンレス鋼の3種類の材料を対象とした.加熱後ある時間が経過して定常状態に達すると,ボルト締結体の各部(はめあいねじ部,ボルト軸部,ボルト頭部,被締結体内部)を流れる熱の割合は材料にかかわらずほぼ一定となるが,定常状態に達するまでの時間がアルミニウム合金の場合は非常に短い.また,グリップ長さと被締結体の幅の影響についても定量的に明らかにした.その結果,熱伝導率の低いステンレス鋼では,被締結体寸法が変化しても空気層を介してボルト締結体内部を伝わる熱量の変化率が比較的小さいことを明らかにした. 2)温度分布・変形特性とボルト軸力変化の関係の解明 温度分布については,熱伝導率の低いステンレス鋼の場合,ボルトの左右で大きな温度差がみられた.その結果,ボルト自身が大きな曲げ変形を受けている.ボルトの軸力は,ボルト・ナットと被締結体の熱膨張差によって発生する.加熱開始後短時間のうちにピーク応力が発生し,その後徐々に低下して一定値に近づく.この場合,締結体内部の温度差が大きいステンレス鋼において大きなピーク応力が発生した.またグリップ長さについても検討したとこと,結論として熱伝導率の低い材料で作られたグリップ長さの短い締結部では非常に大きな曲げ応力が発生し,その絶対値がボルト軸応力の変化よりも大きくなることを明らかにした. 3)数値解析の妥当性の評価 温度場については赤外線サーモグラフィーと熱電対,ボルト軸力変化については高温ひずみゲージにより測定することにより,数値解析の妥当性を確認した. (2)高温環境におけるガスケットの圧縮特性評価用試験機の製作 1)高温環境に対応した圧縮試験機の製作 中央に大きなボルトを配し,その死滅付け力によりリング上のガスケット試験片を一様圧縮できる試験装置を試作した.熱負荷はリング上のヒータを使用することにより,試験片温度を300度以上に加熱できることを確認した.
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Research Products
(5 results)