2005 Fiscal Year Annual Research Report
タンデムロータ型インテリジェント風力発電機の研究開発:風車ロータの好適化
Project/Area Number |
17560155
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
金元 敏明 九州工業大学, 工学部, 教授 (90092642)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
服部 裕司 九州工業大学, 工学部, 助教授 (70261469)
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Keywords | 風力発電 / 風車 / タンデムロータ / 発電機 / ブレード / 騒音 / 数値シミュレーション |
Research Abstract |
本風力発電機は,(1)低風速下では前段風車ロータの通り抜け流れを逆方向に回転する後段風車ロータに効率よく与え,(2)後段風車ロータの最高回転速度付近で定格運転に達し,(3)その後は出力一定運転となる.これを実現させるため,風洞実験と数値実験を併用し,反りをもつブレードを用いて次のような成果をえた. 1.前後段風車ロータの好適軸間距離:軸間距離が短いほど出力は高くなる.しかし,軸間距離を短くするには限界があり,ブレードの材料や形状によるたわみを考慮して最適な軸間距離を設定する必要がある.また,軸間距離が短くなるほど前段風車ロータに対して後段風車ロータが大きな抵抗となるため,前段風車ロータの周速比は遅くなる傾向がある. 2.好適前後段風車ロータ径比:風車ロータ径比(後段径/前段径)D=1付近で最高出力となるが,本風力発電機の着想である後段風車ロータの正逆転混在能力を有しながら高出力が望める風車ロータ経比はD=0.84である. 3.空力騒音の把握:単段風車ロータのみの場合に比べてタンデム風車ロータの等価騒音レベルは高く,相反回転時のほうが同方向回転時より高い.このとき,風車ロータ間距離が長くなれば騒音は低下するが,出力に着目した上述の結果と相反する.しかし,後段風車ロータ径が小さいほど騒音が低くなることは喜ばしい. 4.数値シミュレーションによる設計:汎用ソフトCFX-5によるシミュレーション結果と実験結果が比較的よく一致することを確認し,前後段風車ロータ回転直径2000mm,1330mm,前後段ブレード枚数3,5,前後段軸間距離160mm,定格運転開始風速ν=10m/sとして,前後段風車ロータを設計した. 5.研究成果発表:以上の成果をとりまとめ,国際会議で3件,日本機械学会講演会で3件発表した.
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