2005 Fiscal Year Annual Research Report
T形合流管における乱流混合現象の解明と効率的混合制御法の開発
Project/Area Number |
17560182
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
廣田 真史 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (30208889)
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Keywords | T型合流管 / 複雑乱流 / 乱流混合 / 混合促進・制御 / PIV / PLIF / LDV / 複合計測 |
Research Abstract |
平成17年度は,混合制御法を開発するためのベースデータの取得を目的として,混合制御用のデバイスを設置しない状態の流路での実験に重点を置いた.試験流路としては,(1)矩形断面の主管と枝管が対向して配置され接合部で1本の管に合流する対向形T形合流管,および(2)矩形形断面の直線流路(主管)の側面に枝管を垂直に接続した直交形T形合流管,の2種類を用いた. 対向形流路では供試流体として等温の水を用い,ハイスピードカメラを用いたダイナミックPIVにより速度場の時系列変化を明らかにするとともに,主管側にローダミン6Gを溶解させた状態でPLIFにより濃度場の測定も実施し,合流管内における主管流と対向管流の乱流混合過程を明らかにした.また,実験により取得したデータを固有直交関数で展開し,そこから求まる固有関数のうちエネルギー分配割合が高い低次モードを用いて場を再構成することにより,流動場と濃度場においてそれぞれ支配的となる大規模な流動構造を抽出することができた.この構造に対し外部より選択的に刺激を与えることにより,効率的な乱流促進および制御が可能になると考えられる. 直交形流路では,主管に低温空気,枝管に高温空気を供給した状態で実験を行い,合流後に形成される複雑な速度場と平均温度場の特性を,PIVと熱電対列により解明した.この測定結果に基づいて合流管内における温度混合層の位置を抽出し,混合層内でLDVと抵抗線温度計による瞬時速度と瞬時温度の同時計測を実施することにより,高・低温流間の熱輸送を支配する乱流熱流束の詳細な分布を明らかにした.このデータに基づき,従来の数値シミュレーションで多く用いられている乱流プラントル数モデルの妥当性について検討を加えた.また,乱流混合の促進・制御法の開発を目的として,乱流熱流束輸送方程式の各項を評価することにより乱流混合を支配する項を明らかにした.
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Research Products
(6 results)