Research Abstract |
1)円筒状充てん層内強制対流実験装置の製作. 外径21.5φmm,肉厚2mm,長さ1010mmのSUS304円管をテスト管とし,その外周部に直径1mmのK型シース熱電対を14本設置し,これを内径210mmの真空容器内に設置して試験装置を構成した.また,試験部の前後には,ディジタル圧力計を設置し圧力降下を計測した.真空容器の減圧試験の結果,本装置は,150mm Hg abs程度まで減圧可能であることが明らかになった. 2)充てん層内強制対流実験 上で製作した試験装置のテスト部に直径0.182mm又は,0.573mmのガラス球を充てんし,CO_2ガスを流動させて,軸方向の温度変化を計測した.入口圧力は1〜6barg,レイノルズ数500〜2000の範囲で変化させた.その結果,イ)CO_2が流動する場合,多孔体内での圧力降下のために,Joule-Thomson冷却が生じるために,軸方向に向って温度降下が生ずる,ロ)圧力降下は,同一レイノルズ数なら粒径が小さい程,又,同一粒子群ならば,Re数が大きくなるとともに大きくなるので,それに従って温度降下も大きくなる. 3)JT降下を考慮した多孔体内1次元熱流動モデルの誘導 San San Yee-Kamiutoにより提案された多孔体内粘性散逸,乱流,熱分散効果,壁面効果等を考慮した連続体モデルより,半径方向に平均化した一次元モデルを誘導し,次の結果を得た. -(dP^<*2>)/(dx^*)=2/(Eu^2)((Re)/(Da)+(Fh)/2Re^2) θ_m=μ^^〜_<JT>ΔP^*+1 ここで,P^*=P/P_0,x^*=x/2r_0,θ_m=T/T_0,Re=2r_0ρ_fu/μ_f,Eu^*=P^2_0/(RT_0μ^2_f/r^2_0),Fh=Cr_0,Da=K/r^2_0,ΔP^*=(P_0-P)/P_0, ここで,P_0,T_0はそれぞれ入口圧と入口温度を示す. 上述の2式を2)の実験と比較して,定量的一致が見られることを確認した.
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