2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17560212
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
岡部 匡 宮崎大学, 工学部, 助教授 (00185464)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 孝広 九州大学, 大学院工学研究院, 教授 (80136522)
川末 紀功仁 宮崎大学, 工学部, 助教授 (20214645)
塩盛 弘一郎 宮崎大学, 工学部, 助教授 (80235506)
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Keywords | 振動工学 / 非線形振動 / カオス / 混合装置 / 磁気力 / 攪拌 |
Research Abstract |
本研究では,液体と液体,または液体と粉体の攪拌・混合プロセスの高効率化をはかるため,攪拌漕内で往復運動する攪拌フィンの運動に非線形振動系により発生するカオスを利用した新たなる振動型攪拌混合装置の開発を目指す。 本年度の研究では,攪拌フィンを磁気反発力によって攪拌槽内で浮上かつ振動させて攪拌を行う振動型攪拌混合を試作した。本試作機では,攪拌フィンの加振力として周期変動する磁力を利用する無接触加振方式を採用した。このため,攪拌フィンの駆動用としてシャフトのような機械部材は不要であり,外部環境から攪拌槽内を完全に遮断することができる。このため,攪拌槽からの混合液の漏出や混合液への外部からの不純物の混入を防止できる。本装置は,攪拌フィンの質量と磁気反発力によるばねにより構成される1自由度振動系を利用している。本装置では,一般には最も避けるべき共振現象を逆に攪拌フィン部の運動に有効利用していることが特徴である。このため,攪拌フィンの大振幅振動が容易に実現でき,さらに,振動系の固有振動数を調整することにより,攪拌フィンの高振動数の振動も実現可能となる。 本年度の研究では,まず,攪拌フィンの運動をシミュレートするため理論解析を実施した。まず,攪拌槽内で浮上する攪拌フィンの数学モデルを構築した。シューティング法などを利用して攪拌フィンの基本的な振動特性を解明し,振幅の周波数応答特性やカオスの発生する条件などを明らかにした。さらに,試作機による基礎振動試験を実施した。攪拌フィンの運動を実際に計測し,本装置における今後改良すべき問題点を明らかにした。 理論解析及び実機による実験を通して,磁気浮上する攪拌フィンを利用した本試作機は,高性能振動型攪拌混合装置として実用化できる可能性のあることを確認した。
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Research Products
(3 results)