2006 Fiscal Year Annual Research Report
光ナノセンシングデバイスの微小光学・機構の融合設計法の研究
Project/Area Number |
17560233
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
大久保 俊文 東洋大学, 工学部, 教授 (60349933)
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Keywords | 近接場 / 光浮動ヘッドスライダ / 微小開口 / パターンド媒体 / 導波路 / FDTD法 / プラズモン |
Research Abstract |
本研究では光の波長を下回る100ナノメートルサイズの微小開口を媒体表面に近接走査することにより、超高密度・大容量かつ高速で情報記憶が可能な光メモリを実現する。研究を進めるに当っては場の相互作用など原理検証にとどまらず高記録密度を、高転送速度および高信号S/Nにおいて、コンパクトなデバイス形態をもって実現することを基本とする。交付全期間にわたる実証目標を、a)ビット長が70-80nm長の微細パターンを、b)周波数帯域10MHz以上、c)信号S/N18dB以上の条件にて検出することに置く。 当年度の主な検討内容は、[1]100nmの線幅を下回る精密パターンド媒体による再生信号評価、[2]浮上面から突出した開口の実効スペーシング低減効果の検証、[3]サブミクロンから100nmを下回る有限幅の記録パターンを想定したトラッキング特性予測等である。 このうち[1]の精密パターンド媒体による信号評価については、遮光膜厚30nm弱で最小線幅70nmの媒体により、70nmまでのシングルスペースパターンの応答を確認した。ただし浮上すきまの低減が十分でないことから場の広がりが200nm以上あり、最密交番パターン(L/S)については200nmL/Sまでは明瞭に確認できたが、100nmL/SではS/Nがかなり劣化した。[2]の開口突出効果については、非突出型とナノステップ加工による20nm突出開口とを比較した。開口形状等のパラメータが同一ではないため直接の比較はできないが、半値幅は確実に低減でき、また信号S/Nも向上していることから、突出型開口が有効であると判断できる。[3]のトラッキング特性に関しては、直線パターンによる特性評価法を用いる前提でこれに適したパターン形状の選定を行い、50nmの最小線幅を目標に加工を進め、パターンのデューティにむらがあるものの60nmパターンまでの加工性を確認した。
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Research Products
(7 results)