2007 Fiscal Year Annual Research Report
光ナノセンシングデバイスの微小光学・機構の融合設計法の研究
Project/Area Number |
17560233
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
大久保 俊文 Toyo University, 工学部, 教授 (60349933)
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Keywords | 近接場 / 光浮動ヘッドスライダ / 微小開口 / パターンド媒体 / (光)導波路 / FDTD法 / 表面プラズモン |
Research Abstract |
本研究の狙いは、光の波長を下回る100nmサイズの微小開口を、金属パターンド媒体表面にごく近接走査することにより、超高密度・大容量かつ高速で情報記憶が可能な光メモリを実現することにある。研究を推進するに当たっては、開口周辺の場と媒体の相互作用などの基本原理検証にとどまらず、高記録密度(空間分解能)を、高転送速度および高信号S/Nにおいて、しかもコンパクトなデバイス構成をもって実現することを基本とする。交付全期間(平成17年度〜19年度)にわたる実証目標としては、ビット長が70-80nm長の微細パターンを、周波数帯域10MH_z以上、信号S/N18dB程度以上の条件にて検出することに置く。 当該年度は、前年度まで蓄積した研究成果を受けて、100〜50nm線幅の超高密度の光信号の検出実証を進めた。主な内容には、(1)線幅100nm以下の精密パターンド媒体を用い、三角開口と偏光とを組み合わせた検出系の有効性確認、(2)同三角開口を浮上面から突出させることによる実効スペーシング低減検証、(3)サブミクロンから50nm線幅のパターンド媒体の加工性等が含まれる。 (1)に関しては代表寸法140nmの三角開口と偏光を組み合わせ、50nmのシングルスペースまでの応答と、少なくとも150nmのライン/スペースまでの交番信号を高S/Nで検出できた。(2)についても、シングルスペースの信号レベルから、実効スペーシング低減効果が確認できたが、まだ実効スペーシングが30〜40nmと推定され、三角開口本来の性能が発揮できる10nmあるいはそれ以下での動作検証には至らなかった。(3)については、線幅70nm程度まではほぼ規定のパターンが構成できたが、それ以下の密パターンについては、エッチング時に不均一が発生したり、露光の不完全などにより良好な交番パターンの構成に至らなかった。
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Research Products
(4 results)