2005 Fiscal Year Annual Research Report
代数マルチグリッド法に基づくモルタル有限要素高精度高速電磁界解析
Project/Area Number |
17560255
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
島崎 眞昭 京都大学, 工学研究科, 教授 (60026242)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松尾 哲司 京都大学, 工学研究科, 助教授 (20238976)
岩下 武史 京都大学, 学術情報メディアセンター, 助教授 (30324685)
美舩 健 京都大学, 工学研究科, 助手 (20362460)
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Keywords | 電磁界解析 / モルタル有限要素法 / 代数マルチグリッド法 / 電動機解析 / スライディングメッシュ / ベクトル磁気特性 |
Research Abstract |
(1)モルタル有限要素法(FEM)の電動機磁界解析への応用 モルタルFEMをブラシレスDCモータの磁界解析に応用し、下記の結果を得た。 ・スライディングメッシュを用いて、固定子側と回転子側の2つの解析領域を接続した。 ・ラグランジュの未定乗数を用いる方法、および、スレーブ側の未知数を消去する方法の2通りの解法について、帰着する連立一次方程式の求解に用いる前処理手法を検討した。両解法について、提案前処理手法は効果的であったが、スレーブ側未知数を消去する方が、短い計算時間で求解が可能であった。 ・格子の非整合があっても、トルクや巻線電流の滑らかな時間波形が得られた。 (2)代数マルチグリッド(AMG)法の磁界解析への応用 ・節点要素と辺要素を併用する渦電流解析について、AMG法を適用するコードを開発した。異なる2つの定式化手法(A-V法、T-Ω法)についてそれぞれAMG法の有効性が確かめられた。また、並列計算環境でのAMG法の応用のため、代数多色順序付けの利用を提案した。 ・モルタルFEMにおいてスレーブ側の未知数を消去した場合に導かれる連立一次方程式について、AMG法を前処理として適用するコードを開発した。その際、前処理の中では未知数消去を近似的に扱う手法をとることによって、AMG法の適用対象となる行列のスパース性を保った。従来の不完全コレスキー前処理と比較して、求解に要する反復回数の面でAMG前処理の高い有効性が確かめられた。 (3)電磁鋼板の非線形磁気特性の計測 電気機器の実用的な磁界解析のためには鉄心材料である電磁鋼板の非線形磁気特性の表現と、その表現手法をモルタルFEMおよびAMG法と組み合わせることが必要である。特にモータ解析には、電磁鋼板のベクトル磁気特性が重要であり、これを測定するための装置を設計・構成した。
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Research Products
(6 results)