2005 Fiscal Year Annual Research Report
環境問題に着目した義務教育課程におけるパワーエレクトロニクス教育実践
Project/Area Number |
17560259
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
東 徹 熊本大学, 教育学部, 教授 (80165076)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小薗 和剛 熊本大学, 教育学部, 技術職員 (30381015)
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Keywords | パワーエレクトロニクス / 環境教育 / エネルギー変換 |
Research Abstract |
1.科学技術の面より見た環境教育に関する義務教育課程教育内容の調査 小中学校課程のうち、理科、生活、技術・家庭を中心とした学習指導要領と環境白書を対象として、科学技術の面より見たエネルギー・環境教育に関する教育内容の調査を行った。これにより、パワーエレクトロニクス技術を使った教材を義務教育にいかにして位置づけるかの基本指針を検討した。その結果、パワーエレクトロニクスの内容は、地球温暖化防止のための具体的な環境教育教材開発に有効であるばかりでなく、小中学校の理科および技術・家庭科における教科内容の基礎基本の定着に対しても有効であることが分かった。 2.パワーエレクトロニクス技術を中心とした義務教育課程用カリキュラムの開発 現在実施されている科学技術の面から見た環境・エネルギー教育に関する授業の現状調査を行った。その結果、小中学生の生活環境にある最近の省エネルギー技術を使った電気・電子機器を題材とした教育実践は殆ど実施されていないことが分かった。特に、京都議定書締結以降、急速に省エネルギー技術が発展し、この技術を使用した家庭内電気機器を小中学生は日常頻繁に使用しているにも関わらず、これを取り上げた授業は殆ど見あたらない。 3.熱エネルギー変換教材の開発 生徒の身の回りに普及してきたエネルギー変換効率が高い誘導加熱装置の特長やしくみ及び地球環境に及ぼす影響を理解させるための教育用誘導加熱装置を新しく開発した。この回路方式は可飽和磁心を使用した自励式ソフトスイッチングハーフブリッジインバータであるため、部品点数が少なく、高効率・低雑音という特徴があり、教室で使用するのに適している。生徒はこれを用いて、被加熱材質を変えて自ら加熱状態を体験できる。更に、円形、三角形、四角形の形状を持つ加熱コイルを製作し、サーモシートとサーモグラフィーを用いて、熱の分布を視覚化できるようにした。
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Research Products
(2 results)