2005 Fiscal Year Annual Research Report
次世代積層型システムLSI用貫通電極の絶縁膜作製技術の開発
Project/Area Number |
17560288
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
横谷 篤至 宮崎大学, 工学部, 助教授 (00183989)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
甲藤 正人 宮崎大学, 地域共同研究センター, 助教授 (80268466)
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Keywords | 積層型システムLSI / 絶縁膜 / 貫通電極 / 真空紫外光 / エキシマランプ / 光CVD |
Research Abstract |
次世代のLSIのコンセプトとして期待されているSiPは、開発期間が短く、小型化が望め、100万個以下の生産量において低コスト化が望めるという特徴で、現在の延長技術であるコンセプトSoCにまさっている。SiPでは、特に基板を積層させ、貫通電極で結合することが求められるが、この貫通穴形状が直径数μm、深さ50μmと、極めてアスペクト比の大きな穴であり、このような穴の内面に絶縁膜を施す技術は未だまったく手をつけられていない。このため本研究では、研究代表者の発案技術として実績のある真空紫外CVD技術をさらに発展させて、SiP型LSI作製のための貫通電極用絶縁膜の作製技術の開発を行っている。 本年度は、貫通穴付基板を模して加工した種々直径、深さを有するシリコン基板に、光源としてアルゴンエキシマランプ(波長126nm)およびクセノンエキシマランプ(波長172nm)、原料ガスとしてTMCTS(テトラメチルシクロテトラシロキサン)およびTEOS(テトラメチルオルソエトシキシラン)を用いて絶縁膜形成実験を行った。成膜後、基板を割断し断面をSEMにて観察、穴内壁に形成された石英質膜の形状、厚さなどを測定した。その結果、以下のことが明らかになった。 ・アルゴンエキシマランプよりもキセノンエキシマランプを用いたほうが効率よく絶縁膜形成ができる。 ・TEOSを用いた場合は、直径10の穴までは、それ以上大きな直径の穴同様、穴の深い所まで均一な厚さの膜が形成されるが、5μm以下の直径では急激に原料が入り込みにくくなり薄い薄膜しか形成されなくなる。 ・TMCTSを用いた場合は、直径20μmの穴から膜厚低下がみられるようになるが、その低下の度合いはTEOSを用いた場合よりもずいぶん緩やかであり、其の結果、1〜5μmの直径の穴でもTEOSで得られたものよりも2〜3倍厚い絶縁膜を形成できることがわかった。
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Research Products
(5 results)