2006 Fiscal Year Annual Research Report
次世代積層型システムLSI用貫通電極の絶縁膜作製技術の開発
Project/Area Number |
17560288
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
横谷 篤至 宮崎大学, 工学部, 教授 (00183989)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
甲藤 正人 宮崎大学, 産学連携支援センター, 助教授 (80268466)
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Keywords | 真空紫外光 / システムLSI / 貫通電極 / 絶縁膜 / 光CVD法 |
Research Abstract |
貫通電極部分の絶縁膜作製技術として、昨年までの光CVD法による成膜実験を引き続き行うとともに、本年度は新たに気化しにくい原料を用いても成膜可能とするため、スプレー式アトマイズ法を併用した成膜実験を実施した。 原料としてシリコーンオイルを使用し、ブタノールで希釈した。スプレー式アトマイザーで、直径約数卿の液滴にした後、ブタノールを蒸発させて、数十〜数百nmオーダーの微粒子とし、これに真空紫外光を照射して、石英質の膜を作製した。スプレー式のアトマイザーでは、小さな微粒子に加えて、時々大きな液滴や液だれが生じてしまう問題があったが、吐出圧力、吐出量、ノズルと基板の距離、及び角度を変えて実験を繰り返し、良好な微粒子が散布できる条件を見出した。その結果、スプレーノズルを基板に対して適当な角度をつけて噴射することで、直径数百nmオーダーの微小液滴が基板に付着できることが分かった。また、この液滴に真空紫外光を照射すると石英質の膜に変化し、膜内に残留する未反応物も十分少ない量であることが赤外分光測定から明らかになった。また、貫通電極穴を模した構造を有するシリコン基盤を用いて成膜実験を行い、その断面を観察することで貫通穴への埋め込み特性を調べた。その結果、直径5μm以下の小さな穴径の構造には、昨年度行った気相堆積法に比べ、原料があまり入り込んでいないことが観察された。この原因として、本年度行ったスプレー法は、常圧で行われているため、微小な穴の中に存在する空気が障害物となり、拡散により液滴がうまく入っていかなかったことが主因と考えられる。従って、液滴を飛散させる際の雰囲気圧を低くすることが重要であることが明らかになった。
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Research Products
(16 results)