2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17560305
|
Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
和田 光司 電気通信大学, 電気通信学部, 助教授 (60316891)
|
Keywords | UWB / BPF / マイクロストリップ線路 / 擬似LC回路 |
Research Abstract |
現在、ウルトラワイドバンド(UWB)が高速無線通信の国内での認可問題などで注目されており、フィルタ等の受動回路においても従来の連邦通信委員会(FCC)マスクに対応したものから様々な仕様に対応するべく国内外で研究が盛んに行われている。広帯域特性を有するバンドパスフィルタ(BPF)はすでにいくつか検討されているが、本研究課題においては、広帯域通信無線で用いる有極特性を有する広帯域BPFについて検討を行った。まず、BPFの構成要素である共振器について検討を行った。検討した共振器は分布定数タップ結合型両端開放型、両端接地型及び一端接地型マイクロストリップ(MSL)共振器の3タイプであり、各線路の線路長及び線路幅を変化させたときの共振特性を実際の実現モデルを想定し不連続構造を合めた回路シミュレーションおよび電磁界シミュレーションにより検討を行った。次に検討した共振器を用いた広帯域BPF(帯域幅:約3.1〜10.6GHz)を構成し、シミュレーション結果と試作実験による結果の比較検討を行った。検討したBPFは、両端開放型、両端接地型、一端接地型MSL共振器広帯域BPF及び、共振器混在型広帯域BPF(両端開放型・両端接地型)及び共振器混在型広帯域BPF(両端開放型・一端接地型)の5種類である。結果より各タイプのBPFにおいて、共振器の基本特性を活かしたBPFの実現が可能となった。さらに、実用化に向けて広帯域BPF(帯域幅:約3.1〜4GHz)の小型化と、様々な仕様に対応できる帯域幅が制御可能な広帯域BPFに関して検討を行った。サイズの小型化に関しては、従来の共振器構造を変化させた共振器や擬似LC並列回路を用いたBPFの検討を行った。帯域幅の制御に関しては、スタブの先端にキャパシタを接続し、その容量値により減衰極の実現位置が変化するチューナブル共振器を用いることで、BPFにおいても帯域幅の制御が可能となった。
|
Research Products
(10 results)