2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17560366
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Research Institution | Iwate university |
Principal Investigator |
大坊 真洋 岩手大学, 工学部, 助教授 (20344616)
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Keywords | 光ポンビング / 原子磁力計 / 磁気センサー / ラーマー周波数 / カリウム / ホログラフィ |
Research Abstract |
実験および結果 1 ガラスセル作製とガス調整 セルに封入するバッファ用のヘリウムガスおよびクエンチング用の窒素ガスの圧力比を変化させて吸収スペクトルの変化を測定した。窒素ガスを入れると吸収幅が広がった。 2 ポンピング光とプローブ光の波長の影響 磁気感度が最大となるポンピング光とプローブ光の波長を探った。ポンピング光は、吸収が最大となる波長で感度が最大となった。一方、プローブ光は吸収波長から0.1nm程度デチューンすると感度が高かった。 3 ポンピング光とプローブ光のパワーの影響 ポンピング光とプローブ光のいずれの場合も光パワーを増加すると磁気感度が向上した。よりハイパワーのレーザーを使用すれば感度上昇が期待できることが分かった。 4 セル温度の感度依存性 セル温度を変化させて磁気感度が最大となう条件を探った。200℃程度までは急激に感度が立ち上がるが、それ以上では飽和傾向が見られた。 5 共振による感度向上 ヘルムホルツコイルでセルに直流磁場を印加すると、カリウム原子はラーマー周波数で歳差運動する。ポンプ光に直交した方向から直線偏光のプローブ光をセルへ入射し、偏光状態の変化から歳差運動を測定した。ラーマー歳差周波数と同一の周波数の信号を入射するとスペクトラムが狭まり信号が増強された。信号が検出される最小磁場は1pT以下(数百fT)であり、市販の高温超伝導SQUIDと同程度の感度が得られた。応答速度は10kHzまでは確認した。特筆すべきことは、入力した磁場と出力信号の関係が、オープンループ制御だけで5桁もの直線性が確認できたことである。 6 画像計測 ナノテスラレベルの磁場ではCCDカメラによる透過光変化の直接的観察が可能であったが、微弱磁場では明るさ変化の分解能が不足し困難であった。 7 デジタルホログラフィー ホログラムデータから2次元平面の物体を再構成するソフトウェアを完成した。
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Research Products
(1 results)