2006 Fiscal Year Annual Research Report
非線形システムの適応同定アルゴリズムの構築とその応用に関する研究
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17560399
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| Research Institution | Keio University |
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Principal Investigator |
佐野 昭 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (10051765)
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| Keywords | 閉ループ固定 / 適応同定 / アレーアンテナ / 適応フィルタ / 適応制御 / MRダンパ / 免振制御 / 非線形増幅器 |
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| Research Abstract |
非線形システムの制御系設計や非線形要素を含む信号処理系において、非線形性の補償器の適応的な構築やこれらを含む非線形系の実時間適応構成は極めて重要な課題である。最終年度(2年目)の研究の目標は、閉ループ制御系に含まれる線形要素および非線形要素の直接法に基づく適応同定法の開発を通して、全系の安定性を補償する条件、実現方法、およびシミュレーションと実験による検証を行うことであった。得られた成果をまとめると、以下のようになる。
(A)入力部にメモリレスの非線形要素を含む線形動的システムの閉ループ同定を、ブラインド同定問題として定式化し、出力オーバーサンプリングにより具体的に実現する方法を提案し、線形部のパラメータ推定値の一致性を証明し、非線形部のノンパラメトリックな推定法を明らかにした。
(B)OFDM通信系の基地局に将来利用されると思われるGaN増幅器の非線形歪みを補償する適応アルゴリズムを開発した。増幅器の逆モデルをメモリ付き入力べき級数モデルにより記述し、さらに効率を考慮した適応ブレディストータの構成法を明らかにし、実データによりその有効性を検証した。
(C)MRダンパを利用した構造物の免振制御を、MRダンパの非線形モデルの適応同定と、構造物のもつパラメトリックな不確かさを考慮した適応制御とを統合化した制御システムの設計法を開発した。二つの適応制御メカニズムを含む統合系の安定性解析を行い、安定条件を導出した。さらに、3層構造物に対する免振実験により、その有効性を他手法との比較により明らかにした。
(D)アレーアンテナを用いて高速移動する信号源の到来角を実時間で推定するための計算負荷の低い適応アルゴリズムを前年に開発したが、今回は、その中で必要とされる相関波の個数判定を特異値分解を必要とせずに実行できる方法を開発し、その統計的性質について考察し、従来の手法と比較することにより、提案法の有効性を明らかにした。
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Research Products
(7 results)
