2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17560405
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
坂井 悦郎 東京工業大学, 大学院理工学研究科, 助教授 (90126277)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大場 陽子 東京工業大学, 大学院理工学研究科, 助手 (50223938)
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Keywords | 混合セメント / アルミネート相 / 高炉徐冷スラグ / 高炉スラグ微粉末 / フライアッシュ / 流動性 / 混合率 / 汎用セメント |
Research Abstract |
混合セメントの統合的な材料設計を行うための基礎的なデータの収集を目的にして検討を行い、以下の結果を得た。 不活性な粉体である高炉徐冷スラグ微粉末を高炉スラグ微粉末と併用した混合セメントが高流動コンクリートとして有用である。また、高炉徐冷スラグ粉末は、チオ硫酸イオンを溶出するため、六価クロムの還元効果を示すが、分析操作中に生じる現象であり、これに期待した材料設計を行うことは危険である。一方、高炉スラグ微粉末は、生成したAFm相が六価クロムを固定し、六価クロム低減対策として材料設計に利用することができる。また、汎用セメントとして、廃棄物処理量の増大に伴いポルトランドセメント中のアルミネート相が増加した場合、同一流動性を得るための分散剤添加量が約2倍程度となり、特にナフタレン系の方がポリカルボン酸系よりもその影響が大きい。この際、流動性を維持しつつアルミネート相を増加させるにはセッコウ添加量を増加する必要があり、また、セッコウの半水化率は75%程度以下とする必要がある。なお、高炉スラグ微粉末を20%程度混合することで、アルミネート相を増加させても、ほぼ等しい流動性を確保することができる。また、混合セメントにおいては、セメント中の混合率を簡便に定量する必要があり、高炉スラグの混合率についてDSCによる結晶化熱を利用する方法を提案した。長期の水和については低熱ポルトランドセメント-フライアッシュ系の材齢2年間の反応について検討した。材齢2年では、初期と異なりフライアッシュのガラス化率に関係なく、ほぼ同様の反応率を示した。しかし、フライアッシュの添加は、ビーライトの反応を抑制するが、材齢2年では、その程度は減少し、さらにこれらの相組成について検討した。
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Research Products
(7 results)