2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17560432
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
関田 欣治 東海大学, 海洋学部, 教授 (90287045)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢後 清和 (独)海上技術安全研究所, 海洋開発研究, 主任研究員 (50399515)
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Keywords | 風力発電 / 洋上風力 / 支持構造 / 再生可能エネルギー / 動的特性 / 剛性 / 固有周期 / 発電出力 |
Research Abstract |
本年度は、文献資料調査、試設計や風洞模型実験を実施し以下の経過的な結論を得た。 1)従来データの収集の収集ど2種類の支持構造の試設計 (1)トラス構造や円筒タワーに関する風荷重データの資料はルール等を中心に収集した。 (2)5,000kW級の発電機を搭載するトラスと円筒タワーからなる支持構造を試設計し、その結果ら両支持構造に作用する風荷重、剛性、鋼材重量、1次曲げ振動固有周期などを推算し、両者の支持構造としての評価を行った。 試設計では、水深10mに設置するモノパイル海中基礎と円筒タワーで、またはジャケット海中基礎とトラスタワーで構成される支持構造上に、それぞれ全高88.7mの頭部に約300tの発電機を搭載した条件で、一番厳しくなる定格時の風荷重に対し梁や立体骨組解析を行った(ただし、海底との境界は固定とした)。その結果、トラス剛性をあげるにはブレースが不可欠であり、そのため鋼材重量はタワー場合で1.56倍と増えてしまうが、剛性が約1.4倍も増加し、その結果固有周期は0.76倍と低減する。 2)風洞模型実験 (1)計測洞断面は幅3m高さ2mの風洞内に設置したタワー部分に相当する1/100縮尺の円筒およびトラス支持構造模型に作用する定常風による風荷重の計測し、風車のない支持構造本体および発電時の支持構造の相違による回転するローターをディスクに見立ててそれが受ける風抗力係数を測定した。 その結果、風荷重と発電出力については、トラスの方が円筒タワーの場合より若干大きい。また、使用したNACA63_2-418断面翼素に関する揚力係数や抗力係数等を用い、翼素理論を適用し得られたディスクとしての抗力係数と実験結果を比較したところ概ね一致した。 (2)風車模型の後流域における風速分布の測定から、空間的な風速分布は風車直径分後側で幅方向のブレード先端位置に相当する後流域に乱れが顕著に現れる。しかし支持構造の影響は明確に認められず、トラスも円筒も変らないと判断できる。しかしながら、時間的な変動は、風車がない場合に比べ8-12%程度発生する。円筒に比べトラスの方が乱れは大きく、これに対応し発電量もトラスの方が大きい。 (3)自由振動から得られる支持構造物(円筒とトラス構造)の相違は、固有周期が両者ともほぼ0.18s程度であったが、減衰係数はトラスの方が2.8%、円筒の方が4.6%と長かった。
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Research Products
(2 results)