2006 Fiscal Year Annual Research Report
高架道路橋に起因する低周波地盤振動の遠距離伝播メカニズムの解明
Project/Area Number |
17560435
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
早川 清 立命館大学, 理工学部, 教授 (80066737)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鍋島 康之 明石工業高等専門学校, 都市システム工学科, 助教授 (40263214)
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Keywords | 環境振動 / 高架道路橋 / 低周波 / 遠距離伝播 / 防振壁 |
Research Abstract |
高架橋上の自動車走行を発生源とする地盤振動の波動伝播経路は,主桁→橋脚→フーチング→杭基礎→地盤から家屋へと伝播されると考えられている。高架橋を発生源とする振動は、3〜5Hz近傍の低い振動数であるために,実物の高架橋で実験を行うためには大型の起振機によるものが必要と考えられる。しかしながら,これらを用いても、実際の複雑な現象を再現することが困難である.本研究では,この様な高架道路橋と地盤における連成振動を原因とする地盤振動の遠距離伝播特性を明確にするために,模型実験および数値シュミレーション解析から考察を行った.模型実験では,実物との相似則の関係から,実橋梁の1/100スケールの橋長48cmとした。その素材には、四フッ化エチレン樹脂を用いた.模型地盤材料には,珪藻土,豊浦砂,ベントナイト,アクリルアミドを用いた.この模型で起振機により加振した結果,目標値に近い値を示し,実物での現象をほぼ再現できることが確認できた.また,対象の立体高架橋での詳細な振動調査結果を再現するために,2次元FEMモデルによるシュミレーション解析を実施し、民家の振動要因について解析的な検討を行った。設定した地盤モデルを用いて地盤の分散特性を算定した結果、1次モードで5.8Hz、2次モードで13.5Hz付近が、振動の伝播しやすい振動数であることが解った。これらより,高架橋で発生した3Hz付近の振動が、地盤内で減衰せず家屋まで到達し,共振現象によって家屋が大きく振動していることが解明された。さらに、このような地盤振動を波動の伝播経路で遮断する対策法についても検討した。すなわち、防振壁の材料として、(1)コンクリートとEPS(発泡スチロール)との合成壁、(2)廃タイヤを有効利用した防振壁を考え、現地実験および室内実験を行なった。それらの結果より、本研究で対象としている低周波域での地盤振動に対しても,十分な振動遮断効果を期待できることが知られた。
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Research Products
(6 results)