2005 Fiscal Year Annual Research Report
都市内物流施策評価のためのマイクロシミュレーションモデルの開発
Project/Area Number |
17560470
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
佐野 可寸志 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (00215881)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 昌二 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (80115120)
吉井 稔雄 京都大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (90262120)
加藤 浩徳 東京大学, 大学院工学系研究科, 助教授 (70272359)
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Keywords | 交通工学・国土計画 / 交通需要マネージメント / シミュレーション工学 / 環境政策 / ロジスティックス |
Research Abstract |
まず,企業の物流行動メカニズムを解明するために,企業における物流行動の実態について調査を実施した.企業の物流行動はコスト最小を目標に行なわれると考えられるため,文献調査,アンケート調査およびヒアリング調査を実施し,企業の物流コストを構成する要因を把握した.次に,東京都市圏物資流動調査を分析することにより,貨物流動の現状および物流拠点や事業所の立地に関して整理を行った.品目や業種による流通経路(サプライチェーン)の特性について整理し,サプライチェーンの特性や流動物資量を把握した. また以下のサブモデルの構築を行った. (1)GAアルゴリズムを用いた車種別OD交通量推定モデル 確率的利用者均衡配分手法とGAアルゴリズムを用いて,車種別のOD交通量を推定する手法を提案した.数値計算の結果,本研究で提案した手法は既存の手法に比べてより良い結果を得ることができたが,初期OD交通量との差を目的関数に含めないときに特に有効な手法であることが確認できた. (2)空間相関を考慮した分布貨物量推定モデルの構築 都市内物流における空間相関を考慮した分布貨物量推定モデル 個々の顧客の荷主選択行動を集計することにより,都市内の物資流動の分布貨物量を推定するモデルを提案した.本モデルは非集計選択モデルの枠組み用いているが,荷主の企業規模等の荷主属性や,顧客と荷主間の距離や,顧客周辺の同業者が当該荷主を選択する確率等を考慮して,顧客は荷主を選択すると仮定してモデル化を行った.東京都市圏物資流動調査のデータを用いてモデルの推計を行った結果,顧客間の相互作用を考慮したモデルは高い推計精度を持つことが確認され,これは顧客の荷主を選択するという意志決定は他の顧客の影響を受けているという仮説を支持するものであると考えられる.
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Research Products
(4 results)