2006 Fiscal Year Annual Research Report
フォトクロミック反応を用いたマイクロカプセル紫外線線量計の開発
Project/Area Number |
17560490
|
Research Institution | Azabu University |
Principal Investigator |
森田 重光 麻布大学, 環境保健学部・水環境学研究室, 講師 (50318888)
|
Keywords | 紫外線消毒 / 照射線量分布 / フォトクロミック化合物 / マイクロカプセル / フローサイトメトリ |
Research Abstract |
特許の追加出願申請中であるため,以下の内容の公表を差し控えさせていただきたく,要望書を添付いたします。 昨年度確立した方法で作製したマイクロカプセル紫外線線量計に紫外線を100mJ-cm^<-2>照射し,十分発色させた後にフローサイトメータで測定した。光源として用いられるArレーザー(λ=488nm)とHe-Neレーザー(λ=633nm)を比較したところ,本線量計はHe-Neレーザーを用いることにより高感度に計測できた。 しかし,紫外線を照射しないマイクロカプセル紫外線線量計をフローサイトメータで測定したところ,平均粒径が5μmとなるようにマイクロカプセル化したものの,粒径分布に幅が認められ,フローサイトメトリの側方散乱ヒストグラムがブロードとなってしまった。 紫外線線量はマイクロカプセル紫外線線量計の散乱光の変化量から求めるため,紫外線を照射していないマイクロカプセル紫外線線量計の散乱光のヒストグラムがブロードであると線量分布を求めることはできない。そこでフローサイトメータのソーティング機能を用いてマイクロカプセルの粒径を均一にすることを試みた。フローサイトメータでソーティングする前にマイクロカプセル紫外線線量計を懸濁させた溶液を目開き40μmおよび20μmのナイロンメッシュ(NY-20HC ; NYTAL)で濾して20μmよりも大きな粒子を除去した。そしてフローサイトメータに導入し,分画分解能を優先するモードで前方散乱光および側方散乱光の5μm粒子相当チャンネルにゲートをかけてソーティングした。その結果,前方散乱光および側方散乱光のヒストグラムの半値幅をソーティング前の約10分の1とすることができた。 ソーティング後のマイクロカプセル紫外線線量計に低圧紫外線を照射すると紫外線照射線量が増加するに従って側方散乱光が増加し両者の間には高い直線関係が認められた。得られた側方散乱光のヒストグラムの半値幅は10チャンネルであり,開発した紫外線照射線量測定法の分解能は7mJ-cm^<-2>と算出された。
|
Research Products
(3 results)