2007 Fiscal Year Annual Research Report
構造部材の塑性化や座屈などで耐力不均衡の生じる建築骨組の激震時終局挙動の解明
Project/Area Number |
17560505
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
森迫 清貴 Kyoto Institute of Technology, 工芸科学研究科, 教授 (90127168)
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Keywords | 立体骨組 / 鋼構造 / 保有水平耐力 / 地震時挙動 / 復元力特性 / Ai分布 / 梁-柱有限要素法 / 小梁 |
Research Abstract |
激震をうけたときの建築物が倒壊にまで至るようなとき、ねじれ変形を伴っている場合が多い。現在の建築構造設計では、ねじれ挙動が生起する可能性に対して、質量と弾性剛性とに基づく偏心率規定によって対処している。しかし、部材降伏あるいは座屈などの耐力劣化によって生じる構面耐力のアンバランスに起因する耐力偏心よってもねじれ挙動が誘発される可能性もある。 今年度は,まず整形な鋼立体骨組を対象として,静的一方向載荷によって求められた保有水平耐力と強地震動による弾塑性時刻歴応答解析によって得られた復元力特性について比較検討を行った。小梁等が配置されず水平面剛性が確保されていない骨組では,ある構面が崩壊機構を形成すると他の構面が除荷し,ねじれ挙動が生じるが,水平面剛性が確保されればそのようなことは起こらない。また,地震時には,前者の場合でも慣性力もあり顕著なねじれ挙動が生じないことを例証した。また,多層骨組についての検討を行うため,5層モデルで解析を行った。地震波が25カイン程度であれば層せん断力応答がAi分布と良い対応を示すが,50カインになるとかなり違いが生じ,三角形分布に近くなるという結果を得た。顕著なねじれ挙動は生じなかった。なお,木造立体住宅骨組についても検討を始めたが,実在住宅等の偏心について現在調査資料を蓄積中である。
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Research Products
(2 results)