2007 Fiscal Year Annual Research Report
鉄筋コンクリート部材の損傷-構造性能評価体系の構築に関する研究
Project/Area Number |
17560519
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
白井 伸明 Nihon University, 理工学部, 教授 (90060144)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田嶋 和樹 日本大学, 理工学部, 助手 (60386000)
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Keywords | 建築構造・材料 / 耐震 / 鉄筋コンクリート / 耐震性能評価 / 損傷評価 / 有限要素法 / ひび割れ / 画像計測 |
Research Abstract |
本年度は,正負繰り返しせん断加力の下でRC造柱の鉛直荷重崩壊実験を実施するとともに,3年間の研究の総括を行った。以下,本年度の主な研究実績の概要を示す。 (1)RC造柱の鉛直荷重崩壊実験を実施した。本実験では,柱部材の崩壊過程をデジタル画像で記録するとともに,画像処理によってひび割れ幅や柱部材の変形量を計測した。これにより,残留ひび割れ幅と部材変形の関係を対応付けることが可能となった。 RC造柱の鉛直荷重崩壊実験結果に基づいて,残留ひび割れ幅からRC造柱の残存耐震性能を評価する手法を構築した。なお,本手法では,柱部材の復元力特性の推定にTakedaモデルやせん断劣化曲線など既往の研究成果を利用する。本手法により,部材の残留ひび割れ幅を計測すれば,部材の残留変形および最大変形が推定でき,残余耐震性能を容易に評価可能となった。ただし,せん断破壊する柱部材に関しては今後の検討が必要である。 (3)柱に偏心して梁が取り付く偏心接合部を対象として,3次元非線形FEM解析を実施し,解析モデルを構築した。今後は偏心の程度と接合部の破壊性状の関係をシミュレーションする予定である。 (4)耐力偏心の問題に着目し,仮想の3層RC骨組を対象として3次元非線形FEM解析によるねじれ挙動解析を行った。その結果,剛性を基準とした偏心率の規定は満足していても,構面間に耐力差が存在することにより,骨組にねじれ挙動が生じることを確認した。今後は詳細な分析を継続する。 (5)研究の総括を行い,研究報告書をまとめた。
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Research Products
(4 results)