2006 Fiscal Year Annual Research Report
雪氷冷熱利用・資源化技術開発と地域連携による積雪地エネルギー有効活用モデルの提案
Project/Area Number |
17560528
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Research Institution | HOKKAIDO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
桑原 浩平 北海道大学, 大学院工学研究科, 助手 (40374582)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒木 肇 北海道大学, 北方生物圏フィールド科学センター, 教授 (30183148)
濱田 靖弘 北海道大学, 大学院工学研究科, 助教授 (40280846)
麓 耕二 釧路工業高等専門学校, 機械工学科, 助教授 (50259785)
中村 真人 北海道大学, 大学院工学研究科, 技術専門職員 (60374592)
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Keywords | 実験 / 自然冷熱エネルギー / 雪貯蔵 / 雪堆積場 / 冷房 |
Research Abstract |
平成18年度は,雪氷庫の小型軽量・可搬化システムの開発,雪堆積場エネルギー・水資源収支モデル,雪氷ブロック需要ポテンシャルの推計,運搬排雪・融雪槽など冬期雪対策の最適化,広域複合利用モデル,多目的事業展開,地域冷熱供給事業の導入可能性などを主たる課題として,以下の要領で研究を行った.なお,課題1関連研究は平成17年度に完了した. (1)雪氷冷熱利用システムの普及べースヘの限界水準の究明とターゲットレベルの設定 雪氷冷熱利用システムの普及べースヘの限界水準を明らかにするとともに,それを達成するための雪氷庫仕様など改善策を提示した. (2)移動式高密度雪氷庫(HSS)システムの開発と通年多目的利用空間創出 平成17年度におけるHSSシステムにおける雪氷庫のさらなる簡易化・移動のしやすさを重視した開発を実施した.新築施設を中心とした雪氷冷熱利用システムの展開のための設計指針を提示した. (3)空間用途変更(コンバージョン)対応型雪氷冷熱利用システム開発 平成17年度において,空間改修に関わる建設段階のエネルギー消費量,二酸化炭素排出量,コストを求め,同規模の雪氷庫を屋外に設置する従来の雪氷冷熱利用システムと比較した場合の優位性を検証した.さらに,平成18年度には運用段階における評価を実施した. (4)大規模広域移動式高密度雪氷庫(HSS)システムを導入した都市冷泉(UCS)構想の提案 UCSの実現可能性の数値解析を実施し,旭川市における導入可能性について実験的に検討した. (5)地域連携による共有雪堆積場の広域複合利用モデルの提案 平成17年度の検討に基づき,40万m^3程度の規模を擁する実証実験を行い,雪堆積場の冷熱・水資源収支を明らかにするとともに,農・漁業など多用途への適用と雪氷ブロックの搬送・供給システムを提案した. (6)人口・熱需要高密度地区を対象とした冬期雪対策・地域冷熱供給モデルの開発 札幌都心域の現状の地域熱供給システムに雪氷冷熱供給を付加した場合のフィージビリティスタディを実施した.年間約160億円に上る同市の雪堆積事業の一部を冷熱活用を目的として,事業化をめざした場合の雪堆積場の配置計画,融雪と貯雪機能を有する多目的空間を利用した地域冷熱供給モデルのあり方について提案した.
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Research Products
(16 results)