2006 Fiscal Year Annual Research Report
室内における人体形状の形態係数と熱放射特性に関する研究
Project/Area Number |
17560534
|
Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
真鍋 正規 大分大学, 工学部, 助教授 (60128345)
|
Keywords | 形態係数 / 人体モデル / 家具 / 熱放射特性 / 室内壁面 |
Research Abstract |
平成18年度は、シミュレーションを実施するために昨年度に引き続き複数のPCサーバを導入しPCクラスタの拡張を行った。形態係数シミュレーションの並列計算機用の基本プログラムは昨年度開発済みである。今年度はこれらのプログラムをさらに柔軟で規模の大きな計算ができるように改良を行った。これまで、当研究室で作製しているモデルは成人男子のものであった。今年度は、児童を対象として3次元デジタイザにより3次元モデル作製を行った。成人と児童の形態係数の違いを明らかにするためにシミュレーションを実施した。床面との形態係数では成人より児童の方が大きく、天井面はその反対であることは容易に想像できるが、シミュレーションによりこれらの形態係数の差を具体的に得ることができた。人体の形態係数に関しては、Fangerにより示された人体と面の形態係数のグラフが世界的に有名である。7m離れた場所からのカメラ撮影を元に作成されたもので、実際は近距離になると誤差が発生する。これらの図表はオフィスの壁面を想定したものであるが、障害物は一切ない状態のものである。しかし、オフィスや教室であれば、必ず机やイスなどの家具が存在する。本研究においては、従来のFangerと同様の計算を行うと同時に、机やイスを加えた実際と同じ状態でシミュレーションを行った。その結果、家具がある状態において、人体と壁面の形態係数を示すことができた。人体は、裸体・立位、裸体・椅座位、着衣・立位、着衣・椅座位の4種類のものを成人と児童についてシミュレーションを行った。成人男子着衣で今回のオフィスモデルとして使用した机・イスの場合、人体から見た机・イスの形態係数は約0.4であった。これらの基礎的シミュレーションにより、熱放射に関する壁面・部屋に関する人体形状の特性としてこれらをまとめた。
|
Research Products
(2 results)