2007 Fiscal Year Annual Research Report
地域分散型エネルギー資源技術推進のための設計運営支援システムの開発研究
Project/Area Number |
17560535
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Research Institution | The University of Kitakyushu |
Principal Investigator |
高 偉俊 The University of Kitakyushu, 国際環境工学部, 助教授 (20288004)
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Keywords | 地域分散型エネルギー / データベース / 構築 / 設計支援ツール / 資源技術 / 開発 |
Research Abstract |
本年度では、北九州学術研究都市環境エネルギーセンターにあるシステムを対象とし、分散型エネルギーシステムにおける経済性のある顧客の技術選択及び運転最適化モデルの構築をしてみた。2003年の負荷実測計算値を8760hのデータとして入力し、デマンドサイド需要を満たす分散型エネルギーシステムの最適な運転を探ってみた。その試みとして、構築されたモデルを用いて、北九州学術研究都市を対象に、エネルギーシステム内部(機器効率)・外部(電気・ガス料金)に存在する要素がシステムの運転状況および経済性、環境性、省エネルギー性への影響を分析した。 得られた結果を以下にまとめる。 現状システムにおいて、現状電力・ガス料金体系では、ガスエンジンの最適な運転時間約4、132時間である。現在北九州学術研究都市環境エネルギーセンターでは、ガスエンジンの運転時間は8時から22時までとなっている。年間では4、745時間で、ほぼ最適な運転時間に近いことが分かった。 電力料金が上がり、ガス料金が下がると、分散型エネルギーシステムの競争力が増していく。本モデルを用いて、最適な運転時間を決めることができる。 運転時間による環境性や省エネルギー性への影響では、変換点(最適解)が存在することが分かった。変換点の前では、分散型システムの運転によって、従来型システムに比較すると、環境性や省エネルギー性が増すが、その後では、逆に下がる。 現状システムにおいて、ガスエンジン効率の変化が省エネルギー性及び環境性に影響を与えるが、発電効率の変化は熱効率の変化より影響が大きいことが分かった。 今後の課題として、本研究で開発したツールを用いて、技術選択や他の地域における分散型エネルギーシステムの運転状態の評価を行い、地域分散型システムの導入を促進していきたい。
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Research Products
(16 results)