2005 Fiscal Year Annual Research Report
建築物を対象とした生化学物テロの対策に関する基礎研究
Project/Area Number |
17560540
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | National Institute of Public Health |
Principal Investigator |
柳 宇 国立保健医療科学院, 建築衛生部, 室長 (50370945)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 耕一 国立保健医療科学院, 建築衛生部, 部長 (90100057)
鍵 直樹 国立保健医療科学院, 建築衛生部, 研究員 (20345383)
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Keywords | 建築物 / 空調システム / エアフィルタ / 捕集率 / 微生物 / 細菌 / 真菌 / バイオテロ |
Research Abstract |
1.研究の目的 今年度では,生化学物テロに関する海外文献及び日本を中心とした生化学物テロ対策の現状を調査し,建築物という視点から調査結果をまとめ,次年度の実験などによる対策方法の検討に必要な資料を得ることを目的としている。また,次年度の研究を円滑に行えるように,エアフィルタによる細菌と真菌の除去性能について,細菌の分類と真菌の同定結果による検討を行った。 2.実施状況と成果 計画通りに研究を実施し,以下の成果が得られた。 (1)文献調査により,(1)生化学物に用いられる可能性の高い病原体,毒性化学物質の種類を把握した。(2)病原体と毒性化学物質が建築物内に撒かれた場合の拡散性状と空気清浄装置による除去の可能性についての情報を収集した。(3)アメリカの生物テロの対策に関する研究は基本的に単体(裸)の微生物を想定していることを把握した。 (2)実環境中の微生物の挙動について検討した結果,微生物が粒子に付着して浮遊することが強く示唆された。また,フィルタにろ過された細菌と真菌の種類についてグラム染色による分類,生物顕微鏡を用いた同定を行った結果,日本のオフィスビルにおいて最も多く使用されているエアフィルタによる細菌,真菌の除去性能が明かになった。 (3)日本政府における生化学物テロ対策の政策などの現状を調査し,建築物を対象とした生化学物テロの対策の位置づけを明確にした。
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Research Products
(6 results)