2005 Fiscal Year Annual Research Report
地域マネージメント型市街地整備の展開に関する研究〜公開的空地を中心として
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17560542
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
木下 勇 千葉大学, 園芸学部, 教授 (80251148)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 攻 千葉大学, 園芸学部, 教授 (10092074)
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Keywords | 地域マネージメント / 市街地整備 / 公開的空地 / 都市再生 / 市街地再開発 / 総合設計制度 / 市民参加 / TMO |
Research Abstract |
これまでの既往文献・情報および既存データの整理による1.地域マネージメント型市街地整備の枠組と指標の抽出について、下記の項目の作業を実施した。1)地域マネージメント型市街地整備の概念整理、2)地域マネージメント型市街地整備の展開の制度上の問題点の整理、3)地域マネージメント型市街地整備の展開のための計画手続き上の問題点の整理、4)地域マネージメント型市街地整備の展開のための空間構成上の問題点の整理、5)地域マネージメント型市街地整備の展開のための組織体制上の問題点の整理、6)欧米の地域マネージメント型市街地整備との比較整理と指標化。その上で2.地域マネージメント型市街地整備の事例調査を実施した。特に1)環境に配慮したスイス、ドイツ、オランダ、イギリスの地域マネージメント型都市再開発の先駆例を調査した。これらの先駆例から、制度、市民参加手続き、空間構成、組織面(資金面も含む)から整理し、差異や共通性の点から、地域マネージメント型市街地整備の要件をより具体的に取り出して整理した。さらに2)日本におけるTMOに関連した市街地再開発等市街地整備事業の展開の事例調査を実施した。特に破綻したTMOから学び取るために佐賀県佐賀市の「まちづくり佐賀」の事例について、破綻した経緯やその後の展開について調査した。以上の点から、地域マネジメント組織の展開としては、(1)多様な主体が参加しうる開かれた連携運営組織、(2)中心(コア)となるマネジメント体制、(3)ハードとソフトの一体的な整備運営、(4)行政の初期投入と民間主体への漸進的移行プログラム、(5)まちづくりからまちの運営(ガバナンス)への制度設計(権限移譲など)が、課題となった。なお、この経過から、スイスのベルン高等建築専門学校(HSB)においても「都市再生の持続可能なマネジメント」の共同研究の体制を18年度から組むこととなった。
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Research Products
(3 results)