2007 Fiscal Year Annual Research Report
少子高齢と人口減少社会に対応した生活サービス拠点の再構築
Project/Area Number |
17560552
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
友清 貴和 Kagoshima University, 工学部, 教授 (70150539)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本間 俊雄 鹿児島大学, 工学部, 教授 (60311883)
鈴木 健二 鹿児島大学, 工学部, 准教授 (30363609)
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Keywords | 少子高齢化 / 人口減少 / 生活サービス / 地域福祉サービス / ソーシャル・キャピタル |
Research Abstract |
我が国では概念が芽生えたばかりで、具体的な有効性を実証するほどの実績は積まれていない「地域福祉サービスとソーシャル・キャピタル(SC)の関係」を、地域通貨や子育て支援の「出会い」と「互酬」に対応するモデルに置き換え、グラフ構造理論を使いコンピュータ上でシミュレートを行った。 具体的には、ソーシャル・キャピタルの中でも、比較的弱いつながりによって異なる属性集団をつなげる『橋渡し型SC』に着目し、「橋渡し型SC醸成には、遠距離交際と近所付き合いの双方の利点をあわせ持つスモールワールド性を備えたネットワークが有効である」との仮説のもと、人のつながり(ネットワーク)の最適化とSCにおける信頼と互酬性の規範概念の関係性を数理モデルによって考察した。その結果、大規模な解析には至らなかったが、ノードに個人属性、エッジに個人間の関係性を与えることで、モデルへの社会概念導入が可能であり、ネットワークの状態の考察に有効であるとの知見を得た。 さらに前年度に得た知見(※)をもとに、情報を共有する際のツールとして、近年急速に普及している地域SNS(Social Networking Service)に着目し、いくつかの事例を取り上げ、考察を行った。SNSによって、情報の可視化や蓄積、信頼にもとづくネットワークが構築され、SC醸成の手段として大いに機能する可能性を有することが明らかとなった。※平成18年度の研究においては、年齢層の多様化した地域では、地域の課題を共有し、共通の目的を持って社会に働きかける「地域コミュニティ志向型」のネットワークの形成が重要であることを明らかにした。
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Research Products
(8 results)