2007 Fiscal Year Annual Research Report
浅草・銀座・新宿・渋谷の建築機能分布からみた近代における東京の繁華街の形成と変遷
Project/Area Number |
17560573
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Research Institution | Kogakuin University |
Principal Investigator |
初田 亨 Kogakuin University, 工学部, 教授 (10100356)
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Keywords | 浅草 / 銀座 / 新宿 / 渋谷 / 繁華街 / 商店・事業所 / 建築機能 / 近代 |
Research Abstract |
2007年度は、2006年度と同じように浅草、銀座、新宿、渋谷を対象にして明治時代から現代までの調査を進めてきた。調査の方法では、これまでと同じく、商店・事業所の内容を「土地利用現況図(用途別)」を基にして、公共系、商業系、住居系、工業系の4つの系と16の機能に分類したものから、さらに26の施設にすることで、より詳細な分析を可能にしている。浅草、銀座、新宿、渋谷の繁華街における商店・事業所の系や機能、施設の数は、その変遷を表にまとめ、経年変化を表すグラフを作成し、変化について分析、比較できるものにした。新宿については、戦後における歌舞伎町の発展を考え、調査範囲を広げている。また、繁華街が、どのように変遷して現在まで至ったかについて考えるため、商店・事業所の分布を、各時代の地図の上に落とした。これにより、浅草、銀座、新宿、渋谷の繁華街における買い回り品販売機能と飲食食品機能、社交娯楽機能が、新しい年代になるにつれて、共通して割合が大きくなってきていることが指摘できた。4つの繁華街の比較については、資料の年代が共通して揃っている、1958年から2004、2005年までを対象としておこなった。その結果、買い回り晶販売機能の増加は、飲食食品機能や社交娯楽機能の変化に影響を与えていることが指摘できた。また、変化が乏しい浅草に比べ、銀座は4丁目交差点を中心に大きな面的なひろがりをもって機能が集積しており、JRや私鉄が、複雑に交差しているターミナル駅をもつ新宿と渋谷の繁華街では、年代が新しくなるにつれて、駅前に機能が集積してきていることが指摘できた。
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Research Products
(5 results)