2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17560594
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
西野 純一 長岡技術科学大学, 工学部, 助手 (70272862)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齋藤 秀俊 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (80250984)
伊藤 治彦 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (70201928)
大塩 茂夫 長岡技術科学大学, 学務課, 教務職員 (90160473)
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Keywords | DLC / 密度 / X線反射率 / XRR / アモルファスカーボン / マテリアルアトラス |
Research Abstract |
X線回折計を用いて,Si単結晶や酸化ハフニウムを測定し,スリット幅等の最適な測定条件を見いだし,低出力固定陰極型X線管球を持つX線回折計を用いたX線反射率測定による密度測定法を確立した,その結果を以下に述べる。 フッ化水素酸水溶液で表面の自然酸化SiO_2をエッチング除去した単結晶Si(100)基板のX線反射率法による測定を繰り返し行い,X線反射率解析ソフトウェアを用いてコンピュータシミュレーションによるフィッテングを行いSi単結晶の密度を求めた。X線反射率測定の結果から求められた密度と単結晶Siの理論密度との誤差は+0.3%であり,標準偏差は0.007g/cm^3であった。 大気開放型CVD法によって合成されたHfO_2膜より得られたX線反射率のパターンにX線反射率解析ソフトウェアによるシミュレーションフィッテングを行い,膜密度,表面粗さ,膜厚の算出を行うとともに,膜厚,表面粗さについては,単色エリプソメータやAFMを用いてそれぞれ測定し,本X線反射率測定法により得られた結果と比較した。その結果,エリプソメトリーによるHfO_2の膜厚とX線反射率測定より得られた膜厚からそれぞれ膜の析出速度を求めると前者は184nm/h,後者は175nm/hで,その差は5%であった。さらに,AFMを用いて求めたRMS粗さとX線反射率法を用いて求めたRMS粗さを比較するとRMS粗さが5nm以下ではその差が13%以内であったのに対し,5nm以上では約60%の差があった。 また,メタンを原料としてECR-CVD法により合成したアモルファスカーボン膜の密度はX線反射率測定により求めたところ1.30から1.77g/cm^3であった。しかし,現在のところ膜厚が薄いため硬さ等の物性測定は困難であった。このため,今後,原料をメタン+水素系に変更し物性測定に供せるに十分な膜厚のアモルファスカーボン膜の合成を行い,物性と密度の関係を明らかにしたマテリアルアトラスを作成する。
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