2005 Fiscal Year Annual Research Report
マルチスケール材料シミュレーションによるナノ構造高周波セラミックスの電磁特性設計
Project/Area Number |
17560597
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
鶴田 健二 岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 助教授 (00304329)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東辻 千枝子 岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 助手 (20253007)
東辻 浩夫 岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (40011671)
岸本 昭 岡山大学, 大学院自然科学研究科, 教授 (30211874)
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Keywords | ナノ材料 / セラミックス / 表面・界面物性 / 分子動力学 / マルチスケールシミュレーション |
Research Abstract |
本本研究では、研究代表者・分担者がこれまで実施してきた研究の成果をさらに活用・発展させることにより、超高速・大容量通信デバイスに用いられるナノ構造化高周波材料の基礎物性値高精度予測シミュレーション手法を開発し、CやSiCなどの高周波デバイス用セラミック材料のナノ構造の電子状態・磁気特性などの欠陥・粒界・不純物効果の解明を目指している。 本年度は基盤技術の整備を中心に、下記の成果が得られた: 1.タイトバインディング近似に基づく時間依存シュレディンガー方程式の数値解怯による電子輸送係数計算法を開発し、Siナノワイヤにおけるバリスティック伝導やそのワイヤ径依存性を求めた; 2.Si結晶・粒界における不純物水素の拡散過程をハイブリッド量子/古典分子動力学法により解析し、これまで不明であった1000K付近での活性化エネルギーの変化が、欠陥・粒界構造の安定性に起因している可能性を見出した; 3.ダイヤモンド中の強磁性不純物関連欠陥の電子構造と磁気特性解析により、格子間位置にNi不純物が挿入される場合に残留磁化が局所的に発生する可能性を見出した; 4.古典写像法による低次元電子系の相関構造とスピン分極率の評価を行った; 5.並列分子動力学法により、クーロン微結晶系の安定構造と熱的安定性の解析を行った; 6.SiCなどのセラミックス多結晶中のピエゾ効果に関する物性実験の準備を開始した; これらの成果の一部は、国内外の学会で発表し、1と5は論文発表済み、2、3、4については現在論文投稿中である。また、インド・チェンナイで開催された国際会議ICCES2005のシンポジウムにおいて、上記成果の一部に関する招待講演を行った。
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Research Products
(6 results)