2005 Fiscal Year Annual Research Report
広範な固溶領域をもつ新規なアナターゼ光触媒の低温直接創製とハイブリッド化
Project/Area Number |
17560600
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Aichi Institute of Technology |
Principal Investigator |
平野 正典 愛知工業大学, 工学部, 教授 (60267888)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 雄一 愛知工業大学, 工学部, 教授 (40234851)
吉田 寿雄 名古屋大学, エコトピア科学研究機構, 助教授 (80273267)
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Keywords | 酸化チタン / 光触媒 / アナターゼ |
Research Abstract |
TiOSO_4とNbCl_5溶液から酸性、および尿素の加水分解を用いた弱塩基性条件下、アンモニア水存在下の弱塩基性条件下の3種類の水熱条件でニオブをドープしたアナターゼ型酸化チタン結晶微粒子を合成し,結晶相,粒子径,粒子形態,固溶領域,光触媒能,アナターゼ型結晶の相安定性などを明らかにした. 生成するアナターゼ型酸化チタン結晶の粒子径は水熱条件下の合成条件に依存した.アナターゼ型酸化チタンの結晶子径は、尿素の加水分解を用いた弱塩基性条件下、酸性、アンモニア水存在下の弱塩基性条件下の順で大きくなった.またニオブ含有量の増大にともない生成したアナターゼ型結晶の結晶子径は増大した.ニオブ含有量の増大にともない生成したアナターゼ型結晶の格子定数は増大した.バンドギャップはわずかであるが減少する傾向を示した.尿素の加水分解を用いた弱塩基性条件下10mol%のニオブを含有するアナターゼの結晶子径は11nmであり135m^2/gのBET比表面積を持っていた。ニオブ含有量が増大するにつれてメチレンブルーの吸着量が増大した。酸性条件下で生成したニオブをドープしたアナターゼ型酸化チタンはメチレンブルーの吸着能が低く、逆に尿素の加水分解を用いた弱塩基性条件下およびアンモニア水存在下の弱塩基性条件下で生成した試料は高いメチレンブルー吸着能を示した.また5〜10モル%のニオブを含有するアナターゼ型酸化チタン結晶微粒子が純粋なアナターゼ型酸化チタンよりも優れた分解能を有するものと考えられる.このように、得られたアナターゼ型酸化チタン結晶微粒子はいずれもナノサイズで,高いメチレンブルーの吸着能と良好な光触媒能を有していた.
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Research Products
(3 results)