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2005 Fiscal Year Annual Research Report

鉄合金レンズマルテンサイトの晶癖面の決定と界面微細構造の解明

Research Project

Project/Area Number 17560617
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

牧 正志  京都大学, 工学研究科, 教授 (10026247)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 古原 忠  京都大学, 工学研究科, 助教授 (50221560)
Keywordsマルテンサイト / 鉄合金 / 晶癖面 / 異相界面構造 / レンズマルテンサイト / ミドリブ / 変態双晶 / 結晶学的方位関係
Research Abstract

本年度は、Ms点の異なる2つのFe-Ni合金(Fe-30.5mass%Ni(Ms=223K)およびFe-32.7mass%Ni(Ms=171K))を真空溶解により作製し、レンズマルテンサイトの内部組織観察、結晶方位関係の測定、およびオーステナイト(A)/マルテンサイト(M)界面の三次元的形態の観測と原子レベルの微細構造決定を試みた。得られた主な結果は以下の通りである。
1.両合金のレンズMの結晶方位関係は、M晶の中心部のミドリブ領域からA/M界面に向かうにつれてN-W関係からK-S関係に徐々に変化することを見出し、この変化が内部組織変化(微細な双晶から高密度の転位へと変化)と対応することを明らかにした。この観察結果は、ひとつのレンズMが変態初期のミドリブ形成時には薄板状Mの性質を有し、変態の後期(界面近傍)にはバタフライMやラスMの性質を有することを示唆しており、その変化の原因を解明することにより鉄合金のMの薄板状→レンズ→バタフライ→ラスへの形態変化の原因を明らかに出来る見通しを得た。
2.界面が比較的平滑なレンズMを呈するFe-32.7%Ni合金と界面の形状が非常に不規則(凹凸)なレンズMとなるFe-30.5%Ni合金の両者について、試料表面の研磨と組織写真撮影(SEM観察)を繰り返し、それらをコンピュータにより画像処理する事により、レンズMの三次元的形態を観察した。その結果、不規則な界面を有するレンズMの界面は近接して形成するバタフライMの界面と同じ晶癖面を有し、より詳細に界面の三次元的観察を行うことによりバタフライMの生成機構を解明することが期待される。
3.Fe-32.7%Ni合金のレンズMのA/M界面の微細構造を高分解能電子顕微鏡法により詳細に観察した。レンズMの界面微細構造は今まで全く研究がなされていなかったが、本研究により、界面にはバーガースベクトルの異なる2種類のラセン転位が存在し、これらの界面転位は変態に伴う歪みを有効に緩和していることを確認した。この界面構造は、以前に我々のグループが明らかにしたラスMの界面構造と基本的に同じであった。

  • Research Products

    (1 results)

All 2005

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] Local orientation change inside lenticular martensite plate in Fe-33Ni alloy.2005

    • Author(s)
      A.Shibata, S.Morito, T.Furuhara, T.Maki
    • Journal Title

      Scripta Materialia Vol.53

      Pages: 597-602

URL: 

Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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