2006 Fiscal Year Annual Research Report
In-situ還元法を用いたアルミニウムの高速複合窒化による高機能皮膜の創製
Project/Area Number |
17560643
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Research Institution | Toyota Technological Institute |
Principal Investigator |
奥宮 正洋 豊田工業大学, 工学部, 助教授 (20177182)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
恒川 好樹 豊田工業大学, 工学部, 教授 (50148350)
今田 康夫 豊田工業大学, 工学部, 助手 (90148354)
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Keywords | バレル槽 / 活性化 / 拡散 / 窒化アルミニウム / アルミニウム / マグネシウム |
Research Abstract |
処理時間の平方根と窒化物層の厚さの関係より,窒化物層の厚さは処理時間の平方根に比例して増加していることが分かり,窒化物層は拡散律速により成長している.拡散元素を決定するためにマーカーワイヤを基材表面に設置して窒化を行なった.窒化後のマーカーワイヤは改質層状面(窒化前の基材表面)に存在していたことより,拡散元素は窒素であることが明らかとなった. 窒化された試料内部にマグネシウムが拡散していることより,窒化のためにはマグネシウムの拡散が関与していると考え,あらかじめアルミニウム基材表面にマグネシウムをコーティングした試料を作成し,その試料を実験試料として,バレル槽内で処理させることにより,基材表面に存在するマグネシウムはその後,拡散していくのかを処理温度を500℃,処理時間を3hとして調査した.マグネシウムは基材表面に存在しているが,堆積層は形成されていない.処理温度を500℃,処理時間を3hとしてバレル窒化処理してアルミニウム基材を,大気圧窒素雰囲気内で加熱・保持(630℃;3,5,7h)した試料断面に,EDSを用いた元素マッピング分析および試料表面のXRDを行なったところ,初めから基材表面に存在しているマグネシウムは基材内部から基材表面へと拡散し,アルミニウム基材表面で雰囲気内の酸素と反応してしまっていた.よって,あらかじめマグネシウムをコーティングした試料を加熱した際の断面EDS分析結果から,マグネシウムが基材内部へと侵入・拡散をしなかったように観察されたのは,マグネシウムの酸化によって内部のマグネシウムが消費されてしまうため,マグネシウムが拡散していないような分析結果が得られているためと考えられる.
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Research Products
(2 results)