2005 Fiscal Year Annual Research Report
次世代合成燃料製造のための新規流動触媒反応装置の開発
Project/Area Number |
17560676
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
甲斐 敬美 鹿児島大学, 工学部, 助教授 (00177312)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 武重 鹿児島大学, 工学部, 教授 (20041543)
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Keywords | 流動層 / 燃料合成 / 触媒反応 / 体積減少 / 水素化反応 / 非流動化 / エマルション相 / 粒子鬼 |
Research Abstract |
水素と一酸化炭素から炭化水素燃料を合成する際にガソリン留分を主に得る場合には、気相流動層が利用されている。これは、多量の反応熱を適切に除去して触媒層を一定温度に制御しやすいためである。しかし、流動触媒反応器において、体積が減少するような反応を行うと、流動化状態が著しく悪化する。これは、反応によって体積が減少する場合においては、エマルション相内のガスの減少分が気泡からの補給によって完全に補填されずにエマルション相の凝集が起こり、気泡が正常に塔内を上昇できなくなると考えられる。そのため粒子層の流動状態は著しく悪化し、最悪の場合、収縮したエマルション相の空隙率は静止相の空隙率よりも小さくなり、この部分は非流動化状態となり、塔内部を供給ガスによって持ち上げられる。その結果、層内の触媒粒子が大量に装置外に飛散するなど操作上あるいは安全上の大きな問題が起きる。本研究では、体積減少が起こる反応を安定な流動化を保ちながら操作するための条件を調べた。実験ではモデル反応として二酸化炭素の水素化によるメタン生成を行った。触媒は良好な流動化状態を達成するため平均粒子径が50ミクロン程度の多孔質アルミナにニッケルを担持したものを調製した。反応器は内径が5cmであり、触媒層は40cm程度とした。反応ガスの体積が減少する速度が速い場合にはガスの補給が追いつかず、非流動化が起きることが考えられるため、体積減少速度つまりは反応速度をひとつのパラメータとした。また、体積減少速度が速くとも、ガス体積の最大減少率が0%に近い場合には大きな影響はでないため、最大減少率をもう一つのパラメータとした。このパラメータは反応の量論関係と反応時に使用する希釈ガスの割合によって決まる。本研究においてはこれらのパラメータがどのような範囲にあれば、非流動化が起きないかをマップを使って示すことができた。
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Research Products
(1 results)