2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17560680
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
小松 隆之 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (40186797)
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Keywords | 触媒 / 金属間化合物 / 微粒子 / 選択的水素化 / アセチレン / 選択酸化 / CO / ニッケル |
Research Abstract |
Niを第一元素とし、第二元素としてSn、Fe、GaおよびGeを含む金属間化合物微粒子触媒をシリカゲル上に調製した。結晶子径は10〜20nmであった。これを触媒として、アセチレンの選択的水素化を流通式反応装置で行った。Ni/SiO_2を用いたときのエチレン選択率は60C-%以下であった。Ni_3Sn/SiO_2、Ni_3Sn2/SiO_2、Ni_3Fe/SiO_2は活性が低く、NiGa/SiO_2は全く活性を示さなかった。一方、Ni_3Ge/SiO_2はNi/SiO_2と同等の活性を示すだけでなく、Ni/SiO_2より高いエチレン選択率を示した。さらに、触媒活性の経時的低下を引き起こす触媒表面での重合物およびコークの蓄積も抑制された。Ni_3Ge/SiO_2を用いてエチレン過剰存在下(C_2H_2:H_2:C_2H_4=1:2:16)におけるアセチレンの水素化反応を行ったところ、高転化率(92%)においても高いエチレン選択率(65C-%)を示した。Ni_3Ge/SiO_2は、エチレン存在下においてもアセチレンを高選択的にエチレンへと転化する触媒であることが明らかとなった。 次に、Pt系金属間化合物触媒の、水素共存下でのCOの選択的酸化反応に対する触媒作用を検討した。金属間化合物微粒子の結晶子径は、いずれも約10nmであった。Pt-M/SiO_2は、低温でPt/SiO_2よりも高い活性を示すものが多く、中でもPt_3Co/SiO_2とPtCu/SiO_2は特に高い活性を示した。そこで、Pt/Co比の異なる触媒を調製し反応を行ったところ、Pt/Co=3の触媒が最も高い活性を示した。Pt/Cu比の異なる触媒においては、Pt/Cu=1の時、最も高い活性を示した。COの選択的酸化に有効な触媒は、金属間化合物Pt_3CoおよびPtCuであることが明らかとなった。
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