2006 Fiscal Year Annual Research Report
USYゼオライトの酸性質と活性点構造の解析に基づく次世代クラッキング触媒の開発
Project/Area Number |
17560681
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
片田 直伸 鳥取大学, 工学部, 助教授 (00243379)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丹羽 幹 鳥取大学, 工学部, 教授 (10023334)
奥村 和 鳥取大学, 工学部, 助手 (30294341)
中田 真一 秋田大学, 工学資源学部, 教授 (70312692)
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Keywords | ゼオライト / アルカン分解 / 石油改質 / 固体酸触媒 / アンモニアIRMS-TPD / USY / 芳香族アルキル化 / EDTA |
Research Abstract |
1.昨年度に開発したアンモニアIRMS-TPD(赤外・質量分析-昇温脱離)法を用いて、各種ゼオライトのBronsted-Lewis酸それぞれの量・強度を測定した。特に、触媒反応に対して活性なBronsted酸量と強度を非常に多数の試料について測定したのははじめてである。 2.結晶構造と酸強度、OH基の結合強度(IR波数)と酸強度、酸強度とアルカン分解活性(ターンオーバー頻度)の関係を明らかにした。骨格内Alに由来する酸点の強度はFAU(12MR)<FAU(6MR)<BEA<MFI<MOR(12MR)<MWW<MOR(8MR)の順に結晶構造および酸点の位置によって決まっていた。この酸強度は量子化学計算によって算出された値と一致した。従って、酸強度は酸点周囲の結合距離や結合角度によって決まっており、これらを結晶構造が支配していることが明らかとなった。酸強度はIR波数と負の相関を示した。これはOHの結合が弱いほど塩基と反応しやすいことを示しており、この方法で求められた酸強度がプロトンの化学的性質を代表する正当なパラメータであることを証明している。また、酸強度が強いほどオクタン分解のターンオーバー頻度が高いことがはじめて明らかになった。これらの関係には例外もあり、骨格外カチオンの存在によって酸強度が変化すること、6MR以下の小さい細孔内ではIR波数と酸強度が対応しないこと、8MR以下の小さな細孔ではアルカン分解活性がやや低いことなども明らかとなった。 3.FAU型ではD6R内部に骨格外カチオン(Al,Ca,Mgなど)が配位すると、その外側の酸性OH基の酸強度が増し、アルカン分解活性が非常に高くなることが測定結果及び量子化学計算から明らかになった。これは、40年以上にわたって使われてきたUSYゼオライトの活性の由来をはじめて明らかにしたものである。
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Research Products
(10 results)
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[Journal Article] Oxidative steam reforming of methane under atmospheric and pressurized conditions over Pd/NiO-MgO2006
Author(s)
M.Nurunnabi, Y.Mukainakano, S.Kado, T.Miyazawa, K.Okumura, T.Miyao, S.Naito, K.Suzuki, Ken-Ichiro Fujimoto, Kimio Kunimori, Keiichi Tomishige
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Journal Title
Appl. Catal. A 308
Pages: 1
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