Research Abstract |
各種条件における推進性能の実験的および理論的評価】 実験では前年度に構築されたプラズマ速度測定を同時に遂行し,各々独立に測定される速度を用いて,各場合の推進性能を比較検討した.また,理論解析では,開発したコードを用いて推進機構について検討した. (1)各種レーザ照射条件における推進性能の比較・評価 (1)レーザ装置1(Nd: YAGレーザ(波長:1064nm,532nm,パルス幅:5nsec,エネルギ:2J/pulse)を使用した場合について,(i)パルスエネルギ,(ii)集光スポット径,(iii)複数のレーザ同時照射時のフルエンス(エネルギ密度),(iv)パワー密度,などレーザの照射条件を変化させ,各場合の推進性能を測定・評価し,それぞれの結果について比較・検討した.これらの結果から,最適なレーザ照射条件について考察した. (2)各種ターゲットが推進性能に及ぼす影響の評価 各種ターゲットの条件,磁場の印加の有無,あるいは磁場印加方法をそれぞれ変化させた場合について,推進性能を測定した.それぞれの結果を比較した結果,磁場を印加し,レーザ照射面側に生成されるプラズマを抑制するように磁場を印加する方が有効であることが確認された. (3)数値解析による推進機構の検討 開発した1.5次元粒子シミュレーション・コードを用いて,高強度レーザが固体に照射された際に,固体中から粒子が前方側に加速される様子が模擬できた.なお,現時点では,加速粒子は電子である.ここでは,この粒子が加速される機構,すなわち,如何なる機構で非線形的な相互作用が発生し,また,如何にして高強度電場が発生し,最終的に,粒子が加速・放出されるかなどについて検討した.
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