2005 Fiscal Year Annual Research Report
非マックスウェル分布における新古典輸送と閉じ込め改善シナリオ
Project/Area Number |
17560730
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
村上 定義 京都大学, 工学研究科, 助教授 (40249967)
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Keywords | 非軸対称磁場配位 / 新古典輸送 / 高エネルギー粒子 / 非マックスウェル分布 / 電子ルート / 閉じ込め改善 |
Research Abstract |
非軸対称磁場配位においては、電子ルートの存在など新古典輸送がプラズマ閉じ込めにおいて重要な検討課題の一つである。本研究では,中性粒子入射(NBI)加熱など安定な粒子軌道を持つ高エネルギー粒子が多く存在している場合の非マックスウェル分布における新古典輸送について,数値シミュレーションにより解析し,径方向熱・粒子輸送および径電場への影響について明らかにする。また,これを応用することによりヘリカル型核融合炉での電子ルートへの分岐など,閉じ込め改善シナリオを考えることを最終的な目的としている。 本年度は、まず熱粒子(マックスウェル分布)における新古典輸送を正確に評価する必要があるため、局所新古典輸送解析コードDCOMの整備およびニューラルネットワーク(NNW)法を用いた新古典輸送データベースの構築を進めた。大型ヘリカル装置(LHD)磁場配位について磁気軸位置3.45mから3.9mまでの幅広い配位におけるDOCM/NNWによるデータベースの構築を行うことが出来た。また、一部配位にていては有限ベータ効果を含めたデータベースの構築を行った。これらの結果を用いて、LHDにおける電子サイクロトロン加熱(ECH)プラズマの解析を行い、プラズマ熱輸送のプラズマ配位に対する依存性について明らかにすることが出来た。その成果は、国際ステラレータ会議(スペイン)において論文発表し、またFS&T誌に論文投稿中である。 一方、高エネルギー粒子(非マックスウェル分布)の解析については、ヘリカル系プラズマにおいて高エネルギー粒子分布を解析して来たGNETコードの並列化を進展させ,多くのテスト粒子を用いてシミュレーションすることが出来るシミュレーターの開発を進めた。
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