2005 Fiscal Year Annual Research Report
ブランケット冷却管を対象とした電磁超音波による保全のための常時監視システムの構築
Project/Area Number |
17560731
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
大塚 裕介 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (70294048)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西川 雅弘 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50029287)
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Keywords | 電磁超音波 / SH波 / 磁場コイル / 欠陥 / 多重エコー |
Research Abstract |
配管全体をモニタリングするために、電磁超音波による検査手法を検討し実験を行った。超音波の送信モードは、底面や表面で反射する際にモード変換の少ないSH波を利用した。超音波の波長より十分に厚い板厚に対して、超音波の送信周波数を変化させることで超音波ビームのスキャニングを行い、欠陥がない場合の超音波伝播波形を参照信号とし、欠陥が存在する場合の波形との差信号を得ることによって、ある特定の周波数で差信号強度が大きく得られることを示した。差信号が最大となる周波数は、超音波の指向角の方向に存在する欠陥の位置情報を含んでおり、種々の周波数で差信号が最大となる多情報を利用すれば、検出精度を向上させることが出来ると考えられる。一方、波長と同程度の板厚に対しては、送信周波数に関わらず多重エコー信号が得られた。そこで、送受信間距離を一定とした送信器/受信器プローブを掃引させ、プローブと欠陥までの距離に対する、多重エコーのそれぞれの波群の強度の変化を求めた。この波群の信号変化は、プローブの大きさと欠陥サイズに依存する。そこで、その信号変化を3つの部分に区分けし、それぞれの区間を直線でフィッティングして、直線同士の交点から欠陥サイズを推定した。その結果、板厚10mmに対して、欠陥深さ3mmと5mmはおおむね10%以下の誤差でその深さを評価できることを明らかにした。 欠陥の検出精度を向上させるために、高周波に対応した磁場コイルを製作した。磁石ピッチが1.5mmとなる磁場コイルEMATでは、SH波を送受信できることを確認した。
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Research Products
(1 results)