2006 Fiscal Year Annual Research Report
ブランケット冷却管を対象とした電磁超音波による保全のための常時監視システムの構築
Project/Area Number |
17560731
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
大塚 裕介 大阪大学, 大学院工学研究科, 助手 (70294048)
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Keywords | 電磁超音波 / 状態監視 / 冷却管 / 核融合 / 保全 |
Research Abstract |
配管全体をモニタリングするために、電磁超音波による検査手法を検討し実験を行った。超音波の送信モードは、底面や表面で反射する際にモード変換の少ないSH波を利用した。肉厚が10mmのステンレス製の平板プレートに放電加工した1mm,3mm,5mmの人工欠陥に対して、3mmと5mmはおおむね10%以下の誤差でその深さを評価できるが、1mmに対しては、欠陥の判別ができていなかった。これは、送信周波数が1MHzとなるSH波を用いることによって、波長と同程度の3mmの欠陥までは欠陥判別ができていたが、それ以下の欠陥深さについては対応できていなかったものと考えられる。 微小欠陥を検出するためには、電磁超音波探船子の高周波化が不可欠である。しかし、もともと電磁超音波探触子による超音波強度が微弱であることに加え、高周波化に伴い、さらなる超音波強度の減少により十分な欠陥信号波形が得られないという問題があった。そこで、本研究では、永久磁石を電磁石に置き換えた磁場コイル型電磁超音波探触子について、電磁石コイルを多層化することによって、超音波の高出力化に取り組んだ。表面SH波の周波数が0.5MHz、1MHz、1.5MHz、2MHzとなる磁場コイルに対して、パルス電流通電による起磁力と超音波送信強度の関係を調べた。その結果、いずれのコイルに対しても単層で磁石型電磁超音波探触子と同程度の出力が得られることが確認された。また、磁場コイルの多層化は、送信周波数0.5MHzのコイルに対して4層重ねることによって、磁石型電磁超音波探触子の約2.6倍の送信出力を得ることができた。その一方で、2MHzのコイルに対しては、コイルパターンが細かく多層化することが難しかった。 表面SH波の送信周波数が1.5MHzとなる磁場コイル型超音波探船子を用いて、板厚10mm、欠陥深さ1mmとなる人工欠陥の探傷を行った。超音波を試験片表面に対して斜角で入射させるため、送信周波数は2.0-2.4MHZであった。多重エコー信号を用いて信号処理を行ったところ、欠陥が存在しない場合の波形に対して、有意な信号変化を検出することができた。
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