2006 Fiscal Year Annual Research Report
Myb転写因子を介した植物の細胞分裂制御の分子機構
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17570032
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
伊藤 正樹 名古屋大学, 大学院生命農学研究科, 助教授 (10242851)
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Keywords | 細胞周期 / 植物細胞 / 細胞増殖 / 転写制御 / シロイヌナズナ / 細胞質分裂 |
Research Abstract |
植物にはMyb転写因子をコードする大きな遺伝子ファミリーが存在する。その中でMybドメインが3回の繰り返し配列からなるタイプのMyb(3R-Myb)は小さなサブファミリーを形成し、G2/M期遺伝子の転写を制御することをこれまでに明らかにしてきた。植物の3R-Mybは構造的に3個のグループ(A-type,B-type,C-type)に分類することができる。これらのMybがG2/M期遺伝子の転写を制御するメカニズムを解明すること、そしてそこに関わる新奇因子を同定することを目指して研究を行った。 1.タバコのA-type 3R-MybであるNtmybA2は、C末端領域に負の制御領域を持ち、この領域を削ったNtmybA2ΔCは転写活性化能力が著しく増大することを昨年までに明らかにした。このNtmybA2ΔCをCaMV35Sプロモーターによりタバコ培養細胞BY2に過剰発現させて、マイクロアレイ解析を行った結果、多くのG2/M期遺伝子の転写産物レベルが増加していることが明らかになった。このような遺伝子は上流域にMybの結合配列を持つことからNtmybA2の直接の標的遺伝子であると考えられた。このようにしてA-type 3R-Mybのターゲットの候補を網羅的に同定することに成功した。 2.シロイヌナズナは二つのA-type 3R-Myb遺伝子が存在するが、そのうちの一つ(MYB3R4)が破壊された株では弱いサイトキネシスの異常を示す。この異常をエンハンスする突然変異体を得ることにより、A-type 3R-Mybによる転写活性化に関わる新奇因子の同定を試みた。意外なことにmyb3r4破壊株の異常をエンハンスする劣性変異が野生型ランズバーグ株に存在することが明らかになった。この変異のマッピングを行い、候補遺伝子を約600kbの範囲に絞り込んだ。更に精密にマッピングを行い、原因遺伝子を同定する予定である。
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Research Products
(1 results)