2007 Fiscal Year Annual Research Report
園芸廃棄物からの機能性食品素材の開発・製造とその利用
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17580030
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
藤田 修二 Saga University, 農学部, 教授 (90039339)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 信行 佐賀大学, 農学部, 教授 (50173018)
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Keywords | 機能性ポリフェノール / クロロゲン酸類 / ニホンナシ / 摘果幼果 / 健康茶 / 抗酸化性 |
Research Abstract |
1.機能性ポリフェノール(PP)の製造原料としてのニホンナシ ニホンナシの摘果幼果には約1.2FW%の全PPが含まれ、その30%がクロロゲン酸類であること、また、幼果PP抽出液の抗酸化性についてTBA試験、リノーヒ酸酸化抑制試験等、3種類の方法で検討した結果、いずれの場合も抽出液はBHTの2〜3倍の抗酸化能を示すことをこれまでに明らかにしてきた。このPPは果実発育に伴って著しく減少し、生食用ナシの収穫適期の果肉には摘果幼果の8〜10%にすぎなかった。したがって、摘果幼果は抗酸化剤としての新規機能性PPの供給資材として有望であることが明らかとなった。 2.ニホンナシ摘果幼果からの健康茶の試作とその官能試験 ニホンナシ摘果幼果の凍結乾燥品より健康茶を試作し、その成分及び機能性の検討や嗜好性などについて検討を行った。その結果、95℃で5分間煮出しすることにより最も効果的に機能性PPが抽出され、その抽出液に比較的高い抗酸化活性が確認された。さらに、その主成分はクロロゲン酸であることを明らかにした。そこでこの条件で調製した茶飲料を用いて、官能検査を行ったところ、苦味・渋みが少なく僅かに甘みを有することから、茶飲料として適性を有することが示唆された。
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