2005 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子及びプロテオーム解析による小児白血病におけるメトトレキサート等の毒性解明
Project/Area Number |
17590122
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
栄田 敏之 神戸大学, 医学部附属病院, 助教授 (00304098)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥村 勝彦 神戸大学, 医学部附属病院, 教授 (60025707)
岡村 昇 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (60379401)
八木 麻理子 神戸大学, 大学院医学系研究科, 助手 (60362787)
竹島 泰弘 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (40281141)
中村 任 神戸大学, 医学部附属病院, 薬剤師 (80379411)
|
Keywords | メトトレキサート / 急性リンパ性白血病 / 悪性リンパ腫 / 遺伝子型 / glutathione S-transferase / reduced folate carrier |
Research Abstract |
小児急性リンパ性白血病ならびに悪性リンパ腫において、methotrexate大量療法が施行されるが、しばしば骨髄抑制、肝障害等の発現により、治療を延期、中断を余儀なくされる。本研究においては、あらかじめ遺伝子診断により肝障害の発現を予測することを目的として、小児急性リンパ性白血病ならびに悪性リンパ腫患者の遺伝子解析を行い、各種遺伝子の遺伝子型と肝障害発現との相関を検討した。また、leucovorinの追加投与の指標となる投与後48時間後のmethotrexate濃度と遺伝子型との相関を検討した。 遺伝子型は、glutathione S-transferase T1、M1のPositive/Null、P1のA313G、Reduced folate carrier 1のG80A、methylenetetrahydrofolate reductase 1のC677T、breast cancer resistance proteinのC421Aを対象に、PCR法ならびにdirect sequencing法により検討した。肝障害のマーカーとしてのaspartate aminotransferase値との相関を検討した。 検討した遺伝子型それぞれ単独では肝障害との有意な相関は認められなかった。Glutathione S-transferase M1の遺伝子を持ち、かつreduced folate carrier 1のG80Aの遺伝子型がAAの患者において、有意に肝障害の発現頻度が高いことが示唆された。さらに、methylenetetrahydrofolate reductaseのC677Tの遺伝子型がTTの患者において、leucovorinの追加投与が必要である基準のmethotrexate濃度が1μM以上を示す頻度が有意に高いことが示唆された。
|
Research Products
(3 results)