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2005 Fiscal Year Annual Research Report

精神的ストレス時の血圧調節に及ぼすエストロゲンの作用メカニズム

Research Project

Project/Area Number 17590202
Research InstitutionNara Women's University

Principal Investigator

森本 恵子  奈良女子大学, 生活環境部, 教授 (30220081)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 鷹股 亮  奈良女子大学, 生活環境部, 助教授 (00264755)
上山 敬司  和歌山県立医科大学, 医学部, 助教授 (50264875)
木村 博子  順天堂大学, 医学部, 講師 (00053299)
吉田 謙一  東京大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (40166947)
Keywords精神的ストレス / 一酸化窒素 / 酸化ストレス / エストロゲン受容体 / カテコラミン / 一酸化窒素合成酵素 / 卵巣摘出ラット / 中枢神経系
Research Abstract

本年度はラットを用いてエストロゲンのストレス緩和効果における末梢機構と中枢機構について下記のような検討を行なった。
1.ケージ交換ストレス(CS)による血漿一酸化窒素代謝物(NOx)及び過酸化脂質(4-hydroxynonenal : HNE)の生成とエストロゲンの作用
正常メス(N)群(11匹)、卵巣摘出後プラセボ補充(P)群(11匹)と卵巣摘出後エストロゲン補充(E)群(15匹)の3群においてCSによるマイルドな精神的ストレスを負荷した。実験は一酸化窒素合成酵素(NOS)阻害剤であるL-NAMEの経口投与下と非投与下で行ない、安静時と負荷30分目にカテーテルより採血した。安静時の血漿NOxはP群よりE群の方が高い傾向にあり、HNEは逆にN群、E群よりP群で有意に高値を示した。CSによりP群ではNOxが上昇したが、N群、E群では変化なく、P群のこの上昇反応はL-NAME投与で消失した。また、3群とも、血漿HNE濃度はCSやL-NAMEにより影響を受けなかった。これより、エストロゲンは安静時に酸化ストレスを減少させる作用があることが示唆された。
2.ケージ交換ストレスによる血管壁HNEの生成とエストロゲンの作用
上記と同様の別の3群から得られた大動脈、腸間膜、下肢筋を用いて、Western blot法により、HNE修飾蛋白質を検出した。大動脈においては、P群ではN群、E群よりHNE修飾蛋白質が少ない傾向が見られた。
3.血漿Norepinephrine(NE),Epinephrine(Ep)濃度のケージ交換ストレスによる変化とNOS阻害剤投与の影響
P群ではE群に比べ,CSによるNE上昇反応が大きい傾向が見られたが、L-NAMEによってこの増加反応は有意に抑制された。
4.ケージ交換ストレス時の脳内各部位のc-Fos発現に及ぼすエストロゲンの影響
上記と同様の別の3群を用いて、脳の灌流固定を行ない、免疫組織化学法によって神経細胞活性化の指標であるc-Fosの発現を比較した。N群ではCSによるc-Fos陽性細胞数の増加は見られなかったが、P群、E群では、外側中隔核、視床室傍核、視床下部室傍核、青斑核などでc-Fos発現が増加したが、青斑核ではE群で抑制された。
以上の結果より、エストロゲンは中枢神経系における作用によって、精神的ストレス反応を緩和することが考えられたが、引き続き研究を遂行する予定である。

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Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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