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2006 Fiscal Year Annual Research Report

熱中症重症化の病態解析と法医学実務への応用

Research Project

Project/Area Number 17590576
Research InstitutionShimane University

Principal Investigator

高塚 尚和  島根大学, 医学部, 助教授 (40242490)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 松木 孝澄  福井大学, 医学部, 教授 (10126617)
飯田 礼子  福井大学, 医学部, 助手 (40139788)
伊保 澄子  福井大学, 医学部, 助手 (80151653)
Keywords熱中症 / 筋組織 / 死後硬直 / サイトカイン / 組織化学 / RT-PCR / 体温
Research Abstract

本年度も引き続き、マウス熱中症モデルの作製とその病態解析(サイトカイン・ケモカインmRNAの発現測定、病理組織学的検索、体温測定)に従事して、以下の研究結果を得た。
マウスを35℃および40℃の恒温インキュベーターにいれ、マウスの直腸内温度を経時的に測定し、その変化を観察した。40℃に暴露させたマウスは、暴露およそ2時間前後ですべて死亡したが、直腸内温度は急速に上昇し、暴露2時間後には、恒温インキュベーターの温度を超え、41℃から44℃前後にまで上昇した。マウスの直腸内温度が、暴露した体温より10%程高くなったのは、マウスの体内でうつ熱が生じ、またマウスに水を与えなかったため、マウスが脱水状態になり、体温調節中枢が破壊された可能性が十分考えられた。また四肢の筋組織の破壊像がやや強く、高サイトカイン血症が疑わされる所見が認められた。また、マウスの死後、死体硬直がごく短時間で認められた。35℃に暴露したマウスでは、直腸内温度の上昇パターンは、40℃に暴露したマウスと比較して極めて緩やかであり、8時間程度経過しても直腸内温度は、コントロールと比較して1℃から2℃弱しか上昇せず、マウスの外表所見においても大きな変化は認められなかった。サイトカインmRNAの発現もそれほど増強が認められず、また筋組織の所見も著明な変化は認められなかった。
これらの結果から、熱中症において筋組織破壊の程度が、マウス全身の病態の程度に大きく関係し、その病態を観察することが、熱中症病態の程度を評価するうえで重要であると考えられる。また、死体硬直の出現の時期およびその強さに、筋組織の破壊の程度が関係している可能性が考えられた。

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Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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